甘露 (東丹)

甘露（かんろ）は、五代十国時代の初期、東丹国の耶律倍（やりつばい）が使用した元号です。期間は926年から936年までの11年間でした。

甘露が使用された背景

耶律倍は、遼（契丹）の初代皇帝である太祖耶律阿保機の長男として生まれました。父の死後、弟の太宗耶律徳光が帝位を継承したため、彼は東丹国の王として東方に派遣されました。東丹国は、渤海国を滅ぼした後にその故地に建てられた国です。耶律倍は、この地で独自の政治を行い、その中で元号として「甘露」を定めました。

甘露という元号は、恵みの雨を意味し、国の繁栄と民の幸福を願う意味が込められていたと考えられます。耶律倍自身も文化人として知られており、その治世は比較的安定していたと伝えられています。

西暦との対照表

甘露の期間は、西暦926年から936年に相当します。この期間は、日本の平安時代中期にあたります。

他の王朝の甘露

中国の歴史上、「甘露」という元号は、他の王朝でも使用されています。例えば、曹魏の時代にも甘露という元号が存在しました。このように、同じ元号が異なる時代や王朝で使用されることは珍しくありません。ただし、それぞれの元号が持つ意味や背景は異なっている可能性があります。

参考文献

『遼史』巻64 表第2 皇子表

関連項目

元号一覧 (中国)
東丹国
耶律倍

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