生活協同組合コープとうきょう

生活協同組合コープとうきょう：東京都を拠点とした協同組合の歩みと変遷

生活協同組合コープとうきょうは、東京都を基盤とする大規模な生活協同組合でした。コープネット事業連合に加盟し、2006年6月時点では110万人を超える組合員を擁するなど、地域社会に大きな影響力を持つ組織として成長を遂げました。しかし、2013年3月、生活協同組合ちばコープ、生活協同組合さいたまコープとの合併により、新たな生活協同組合コープみらいが発足、コープとうきょうとしての歴史に幕を閉じました。

コープとうきょうの設立と発展

コープとうきょうの前身は、1989年設立の都民保険センターです。これは日本初の県域を超えた事業連帯組織として注目を集めました。その後、1999年にはコープネット事業連合への参加を決定し、事業基盤の拡大を図ります。

2001年には、環境問題への取り組みとして、物流拠点である城グローサリー食品センター内に廃食用油からディーゼル車用燃料を製造するプラントを稼働開始。先進的な取り組みで注目されました。また同年、保険業務を共同化するためコープネット保険センターを設立。

2002年には、店舗営業機能をコープネットに移管、2005年には子会社である協栄流通をコープネットの子会社化し、物流や配送機能の一元化を推進。同年、POSシステムや業務システム、MD（マーチャンダイジング）をコープネットと完全統合することで、効率的な運営体制の構築を進めました。

2006年には、商品案内本誌をコープネットの「ハピ・デリ！」に統一し、さらにさいたまコープ・コープとうきょうの労働組合が合併してコープネット労働組合を設立するなど、組織統合への動きが加速しました。翌年にはシンボルマークもコープネットの「グリーンバルーン」に統一されました。

2011年には新たな事業として「夕食宅配」を開始し、組合員へのサービス拡充を図りました。

コープみらいへの統合

2013年3月21日、生活協同組合ちばコープ、生活協同組合さいたまコープとの合併によって、生活協同組合コープみらいが発足しました。この合併は、広域的な事業展開と経営効率の向上を目指したものでした。さいたまコープが存続法人となり、コープとうきょうはコープみらいにその歴史と事業を統合しました。

店舗網

コープとうきょうは、東京都23区内を中心に多数の店舗を展開していました。その数は膨大で、足立区から八王子市、西東京市まで、多岐にわたる地域をカバーしていました。店舗の規模も様々で、小型店から大規模店まで存在し、地域住民のニーズに対応していました。

例として、板橋駅前店（約133坪）、田端店（2階建て約220坪）、戸山店（約165坪）など、開店時期や売場面積が異なる店舗がありました。また、小金井ぬくい坂下店（467坪）やひばりが丘店（443坪）といった大規模店舗も存在し、地域住民にとって重要な生活インフラとしての役割を果たしていました。これらの店舗は、コープみらいへの統合後も、引き続き運営が続けられているものと思われます。

まとめ

生活協同組合コープとうきょうは、都民の生活を支える重要な役割を担いながら、積極的に事業を展開し、組織統合を繰り返すことで成長を続けました。コープネット事業連合との連携、廃食用油からのバイオディーゼル燃料生産など、時代を先取りした取り組みも特徴的です。コープみらいへの統合により、その歴史は新たなステージへと移行しました。

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