生浜町

生浜町（おいはままち）について

生浜町は、かつて千葉県千葉郡に存在した町で、現在の千葉市中央区の南部と緑区の西部にまたがる地域に位置していました。この町は、1889年（明治22年）に周辺の村が合併して誕生し、1955年（昭和30年）に千葉市に編入されるまでの約66年間、その歴史を刻みました。

生浜町の沿革

1889年（明治22年）4月1日、町村制の施行に伴い、浜野村、村田村、北生実村、南生実村、有吉村が合併し、千葉郡生実浜野村（おゆみはまのむら）が発足しました。この村が、生浜町のルーツとなります。

その後、1925年（大正14年）1月1日に生浜村と改称され、さらに1928年（昭和3年）11月10日には町制を施行し、生浜町となりました。町制施行後、1932年（昭和7年）には新しく町役場庁舎が建設されました。この庁舎は、着工から約半年後の8月に竣工し、現在もその姿を見ることができます。

しかし、生浜町の歴史は長くは続きませんでした。1955年（昭和30年）2月11日、千葉市への編入により、生浜町は廃止されることとなりました。旧町役場は、編入後、生浜市民センターとして利用されることとなりました。

1992年（平成4年）4月1日には、千葉市が政令指定都市に移行したことに伴い、旧町域は、おゆみ野にあたる部分のみ緑区に、残りの部分は中央区の一部となりました。その後、生浜市民センターは別の場所に移転しています。

現在、旧町役場庁舎は、1994年（平成6年）に千葉市文化財に指定され、千葉市教育委員会によって管理されています。

生浜町の交通

生浜町が存在した当時、町内には以下の鉄道と道路が通っていました。

鉄道

国鉄（現JR東日本）房総西線（現内房線）：浜野駅

現在では、京成電鉄千原線が町域内を通っており、学園前駅やおゆみ野駅がありますが、これらの駅は生浜町が存在した時期にはまだ開通していませんでした。

道路

茂原街道
房総街道（国道16号の旧道）

これらの道路は、当時の生浜町と周辺地域を結ぶ重要な交通路でした。

生浜町出身の著名人

生浜町、またはその前身の村の出身者として、以下の人物が知られています。

神戸の長吉：侠客（浜野村出身）
平胤満：国学者（生実郷出身）

これらの人物は、それぞれの分野で活躍し、生浜町の名前を後世に伝えています。

まとめ

生浜町は、短い期間ながらも独自の歴史を刻んだ町でした。現在の千葉市の一部として、その名前は地図上から消えてしまいましたが、旧町役場庁舎や、地域に残る人々の記憶の中に、その足跡を留めています。

関連情報

千葉県の廃止市町村一覧
* 生浜市民センター（現在は移転）

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