田中修 (経済学者)

田中修（たなか おさむ）

田中修（1930年2月20日 - 1992年9月29日）は、日本の著名な経済学者であり、経済学博士（北海道大学）の学位を有しています。北海学園大学の学長を務め、教育・研究に尽力しました。

略歴

青森県倉石村（現：青森県五戸町）出身。

1950年：弘前高等学校 (旧制)卒業
1953年：北海道大学法経学部卒業後、北海道中頓別高等学校教諭を経て、北海学園大学経済学部助手として教職のキャリアをスタート。
1958年：北海学園大学経済学部講師に昇任。
1962年：同経済学部助教授に昇任。
1964年：学校法人北海学園評議員に就任。
1968年：同経済学部教授に昇任。
1970年：同大学院経済学研究科教授に就任。
1972年：北海学園大学開発研究所所長に就任。
1973年：経済学部長・大学院経済学研究科長を兼任。
1976年：開発研究所所長に再任。
1979年：経済学部長・大学院経済学研究科長に再任。
1984年：北海学園大学学長・学校法人北海学園理事・評議員に就任（1992年まで）。
1987年：北海道大学より経済学博士の学位を授与（論文テーマは「日本資本主義と北海道」）。
1992年：大動脈瘤により札幌市内の病院で死去。

学外における役職

1974年：北海道経済学会理事（1985年まで）
1975年：社会経済史学会評議員（1992年まで）
1984年：社団法人北海道総合文化開発機構評議員（1992年まで）
1984年：北海道ユネスコ連絡協議会顧問（1992年まで）
1986年：財団法人北海道地域技術振興センター顧問（1992年まで）

研究対象

田中修の研究は、北海道経済史に焦点を当て、特に以下のテーマについて深く掘り下げました。

場所請負制度：北海道における独特な経済システムである場所請負制度の実態と影響を分析。
炭鉱・炭山における囚人の強制労働：炭鉱における過酷な労働環境と囚人労働の実態を明らかにし、その経済的・社会的な影響を研究。
炭山鉄道の経済効果：炭鉱における鉄道敷設が地域経済に与えた影響を分析。
開拓期から昭和期に至るまでの北海道経済史：北海道の経済発展の歴史を幅広く研究。

エピソード

柴田義人とは、北海道大学の同期であり、北海学園大学においても講師、助教授、教授とほぼ同時期に昇進したため、互いに刺激し合う良きライバルであり、親友でもありました。田中修は、柴田義人らと共に北海学園大学経済学部の草創期を支えた重要な人物の一人です。

受章歴

正五位勲三等瑞宝章（1992年）

著書

『近代日本経済史』（日本経済評論社、1980年）
『日本資本主義と北海道』（北海道大学図書刊行会、1986年）

田中修の業績は、北海道経済史研究に多大な貢献をしており、その研究成果は今日においても高く評価されています。

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