田中寺 (新宿区)

田中寺（でんちゅうじ）

田中寺は、東京都新宿区にある曹洞宗の寺院です。

歴史

1628年（寛永5年）に一山智乗によって開山されました。当初は武蔵国豊島郡天神町（現在の東京都新宿区天神町）に位置していましたが、1640年（寛永17年）に現在の場所に移転しました。

創建当初は「浄見寺」という名前でしたが、1650年（慶安3年）に大きな転機を迎えます。江戸幕府3代将軍である徳川家光が鷹狩りの際に当寺に立ち寄り、「この寺、独り田の中にあり、もって田中寺としたらよかろう」と述べたことがきっかけで、「田中寺」に改称されました。この縁により、歴代の住職は毎年、新年を祝うために江戸城に参上することとなりました。

1657年（明暦3年）には、隣接地に伝久寺が横寺町から移転してきたため、「この寺、独り田の中にあり」という状況ではなくなりましたが、現在に至るまでこの二つの寺院が残っています。

当寺には「富田地蔵尊」と呼ばれる地蔵菩薩像が安置されています。この地蔵尊は、戦国時代末期に「富田玄蕃」という人物が賊に襲われた際、身代わりとなって首を討ち取られたという逸話が残っています。このことから「身代わり地蔵」として信仰を集めるようになりました。

交通アクセス

東京メトロ有楽町線「江戸川橋駅」4番出口より徒歩5分。
東京メトロ東西線「神楽坂駅」2番出口より徒歩6分。

関連項目

伝久寺 (新宿区)) - 隣接する寺院。

脚注

坐禅会｜龍谷山田中寺｜日本

参考文献

* 東京市牛込区 編『牛込区史』東京市牛込区、1930年

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