田中征治

田中征治氏の生涯と功績

田中征治氏は、日本の通信行政に多大な貢献を果たした元郵政・総務官僚です。熊本大学工学部電気工学科を卒業後、同大学院修士課程を修了。1968年に郵政省に入省しました。

郵政省時代は、電波監理局、放送行政局、通信政策局など、様々な部署で要職を歴任しました。無線局検査官から始まり、九州電波監理局放送部長、郵政省放送行政局調査官、科学技術庁研究開発局宇宙国際課長など、幅広い業務に携わっています。特に、宇宙通信開発や電波政策の分野では、その専門性を生かした活躍が期待されました。

その後も、郵政省大臣官房付、通信政策局宇宙通信開発課長、電気通信局電波部計画課長、北陸・九州・関東電気通信監理局長などを経て、1996年には郵政省電気通信局電波部長に就任。長年に渡る経験と実績を評価され、1999年には郵政省大臣官房技術総括審議官に昇進しました。

2001年の郵政省の組織改編に伴い総務省に移行し、総務省大臣官房技術総括審議官を続けましたが、同年7月に退官しました。

退官後も、その豊富な経験と知識を生かし、放送大学学園理事、NTTドコモ顧問、NTTドコモ取締役法人営業本部副本部長、NTTドコモ常務執行役員法人営業本部副本部長などを歴任。さらに、一般財団法人電波技術協会においては、会長、理事長、名誉会長と要職を歴任し、日本の電波技術の発展に貢献し続けました。株式会社ICTサポート代表取締役社長も務めています。

これらの職務を通して、田中氏は常に日本の通信・放送分野の進歩に尽力しました。その専門知識とリーダーシップは、日本の情報通信基盤の整備に大きく貢献したと言えるでしょう。

また、2013年には、長年にわたる功績が認められ、瑞宝中綬章を受章しています。これは、その功績が国家レベルで高く評価された証です。

田中征治氏の経歴は、日本の通信行政の歴史を語る上で欠かせない重要なものです。その功績は、日本の通信・放送業界の現在に大きな影響を与え続けています。

学歴・経歴まとめ

熊本大学工学部電気工学科卒業 (1966年3月31日)
熊本大学大学院工学研究科電気工学専攻修士課程修了 (1968年3月31日)
郵政省入省 (1968年4月1日)
郵政省、総務省における様々な要職歴任 (1968年～2001年)
放送大学学園理事 (2001年8月1日～)
NTTドコモ顧問、取締役、常務執行役員などを歴任
一般財団法人電波技術協会会長、理事長、名誉会長を歴任
株式会社ICTサポート代表取締役社長
瑞宝中綬章受章 (2013年4月29日)

家族

田中東子氏（東京大学教授）を子に持つ。

田中征治氏の経歴は、日本の高度経済成長期から情報化社会への移行期における、通信行政の変遷を如実に示しています。その経験と知識は、今後の日本の情報通信社会の発展にも繋がる貴重な財産と言えるでしょう。

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