電気通信局

電気通信局という名称は、大きく分けて2つの異なる組織を指します。

1. 旧郵政省の内部部局としての電気通信局

1984年7月1日、郵政省（当時）の組織再編により、電気通信政策局と電波監理局が統合される形で誕生しました。この再編によって、通信政策局、放送行政局と合わせて3局体制が確立しました。

電気通信局は、電気通信事業部と電波部の2つの主要な部門と、それらを統括する総務課で構成されていました。

電気通信事業部: 電気通信事業の振興と規律を司り、事業者に対する監督事務を担当しました。
電波部: 周波数の割当て、無線局の開設、電波監視など、電波に関する行政事務を幅広く担当しました。

2001年1月6日の中央省庁再編に伴い、旧郵政省大臣官房国際部と統合され、総務省総合通信基盤局として新たなスタートを切りました。

2. 旧電気通信省の地方支分部局としての電気通信局

1949年6月1日に電気通信省が設置された際、全国10か所に地方支分部局として電気通信局が配置されました。これらの局は、地域における電気通信事業の運営と管理を担いました。

1952年8月1日に日本電信電話公社（電電公社）が発足した後も、これらの地方組織は電気通信局という名称を維持しました。その後、関東電気通信局から東京電気通信局が分離し、全国で11か所の電気通信局が配置される体制となりました。

1972年5月15日の沖縄返還に際しては、沖縄県は九州電気通信局の管轄には含めず、沖縄県のみを管轄区域とする沖縄電信電話管理局が新たに発足しました。これにより、11電気通信局と1電信電話管理局という体制が確立し、NTT（日本電信電話株式会社）への移行まで維持されました。

1985年4月1日のNTT移行後、電気通信局は総支社に改称されました。近畿電気通信局のみ関西総支社となり、その他の総支社は電気通信局で使用していた地域名をそのまま使用しました。その後、県域単位に置かれていた支社が廃止された後は、総支社は支社と改称されました。

関連項目

東海電気通信局: 日本電信電話公社の地方支分部局の一つで、愛知県、静岡県、岐阜県、三重県を管轄していました。
北陸電気通信局

このように、電気通信局は、国の行政組織の変遷とともに、その役割と名称を変えてきました。初期には電気通信事業の監督と電波管理を担い、その後は地域における電気通信事業の運営と管理を担う地方組織として機能しました。NTT移行後は、総支社・支社という名称に変わり、その役割も変化していきました。

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