田坂和昭

田坂 和昭

田坂和昭（たさか かずあき、1971年8月3日生まれ）は、広島県広島市出身の元サッカー選手であり、現在は指導者として活躍しています。彼はJFA公認のS級コーチであり、現役時代はミッドフィールダー（MF）として多くの試合に出場し、元日本代表の一員でもありました。

選手時代

田坂は1994年にベルマーレ平塚に加入し、Jリーグでのキャリアをスタートさせました。初年度から主にボランチのポジションを担い、開幕戦から注目選手として活躍します。特に、第2節の試合では相手チームの選手と激突し顔面を骨折するアクシデントがありましたが、復帰後は中心選手としてチームを支えました。その年のJリーグ新人王にも輝き、平塚競技場の初戦でも貢献しました。

1995年には初めて日本代表に選出され、加茂周監督の下で試合に出場。海外遠征ではスピードに課題を抱える瞬間も見受けられましたが、監督がフィリップ・トルシエに交代後、再び代表に呼ばれ、1999年の日本対ブラジル戦ではスタメンとして起用されました。

しかし、1998年には平塚の親会社の経営悪化に伴い、自由契約となり、1999年には澤登正朗とともに清水エスパルスに移籍します。この清水では、チームの2ndステージで優勝を果たすも自身の出場機会は限られていました。さらに、セレッソ大阪に移籍後も主力選手として活動し、2002年に現役を引退しました。

指導者としてのキャリア

引退直後、田坂は指導者の道を歩み始めました。2003年にはC大阪ユースのコーチに就任し、翌年にはトップチームのコーチとしても活動。2004年にはJ1残留に貢献しました。彼は2005年にはS級ライセンスを取得し、2006年からは清水エスパルスで監督として若手選手を育成しました。

2011年からはJ2の大分トリニータの監督に就任。選手の意識改革や戦術変更を行い、最終的には6位という結果を残し、J1昇格プレーオフにも進出しました。その後も、清水エスパルスや松本山雅FC、福島ユナイテッドFCなどで監督を歴任し、自身の指導力を発揮し続けています。

2024年には上武大学サッカー部の監督に就任し、新たなチャレンジを始めています。彼のキャリアは選手としての基盤と指導者としての取り組みが両方とも優れたものとされており、多くの選手に影響を与えています。

エピソード

田坂は広島の少年サッカークラブ出身であり、学生時代には横浜フリューゲルスへの入団を考えていましたが、ベルマーレ平塚への加入を決意しました。また、彼の特徴的なスキンヘッドは先天性無毛症から来ており、被爆によるものではないと語っています。サッカー代表としての思い出や清水エスパルスでの経験も豊富で、彼にとってサッカーは単なるスポーツ以上の存在となっているようです。

田坂和昭の存在は、サッカー界において選手として、また指導者としての両面で多くの人々に価値と刺激を与えています。

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