田屋敷

田屋敷（たやしき）

青森県青森市に位置する田屋敷は、郵便番号030-0916で示される地名です。この記事では、その地理的特徴、歴史的背景、交通アクセス、関連施設について掘り下げて解説します。

地理

田屋敷は青森市の東部郊外に位置し、小字として増田（ますた）と下リ松（さがりまつ）があります。住居表示の実施により、青い森鉄道線を境に地域が分断されており、鉄道の南側と北側にそれぞれ区域が存在します。

鉄道の南側は字下り松であり、北は浜館五・六丁目、東は大字浜館字見取・同字科、南は大字駒込字見吉、西は大字古館字大柳に接しています。一方、鉄道の北側の飛び地は字増田であり、ショッピングセンターや駅の敷地内に限られています。この飛び地は、北は南佃一・二丁目、東は大字浜館字見取、南は青い森鉄道線を挟んで浜館三丁目、西は大字松森字佃、及び大字古館字安田に隣接しています。

歴史

田屋敷の歴史は藩政時代の村に遡ります。1616年（元和2年）には、千葉左京之亮恒友が浜館村と共に開発に着手し、田屋敷が成立したとされています。その名の通り、元々は田園が広がる地域でしたが、昭和30年代から北部の字増田を中心に住宅が増加し、隣接する大字松森と一体化して住宅街を形成しました。一方、南部の下り松周辺は、平成初期まで東隣の浜館と一体の集落でしたが、平成前半に区画整理が行われ、住宅地・商業地としての開発が進み、農地はわずかに残るのみとなりました。

年表

1889年（明治22年）：造道村の大字となる。
1927年（昭和2年）：浜館村の大字となる。
1955年（昭和30年）：青森市の大字となる。
1989年（平成元年）11月1日：佃地区住居表示実施により、一部が中佃二丁目、および南佃一・二丁目に編入される。
1998年（平成10年）10月3日：換地処分完了の公告を受け、一部が浜館一・四・五丁目に編入される。

交通

鉄道

東青森駅（青い森鉄道線）は、所在地こそ隣接する古館字安田ですが、駅の敷地の多くが田屋敷に属しているため、田屋敷の最寄駅として認識されています。

バス

田屋敷地内にはバス停はありませんが、隣接する浜館に青森市営バス戸山団地線の浜館一丁目・商業高校通りのバス停があります。

施設等

青森市立浜館小学校
浜館田屋敷市民館
加茂神社：1616年（元和2年）に千葉左京之亮恒友が勧請したと伝えられています。1635年（寛永12年）に再興され、明治時代には一時、大字戸山の砥山神社に合祀されましたが、後に現在地に復興しました。

参考文献

『角川日本地名大辞典 2　青森県』（1985年　角川日本地名大辞典編纂委員会 編）　「田屋敷」の項
日本歴史地名大系 第２巻　青森県の地名（1982年 平凡社）　「田屋敷村」の項
鈴木政四郎『浜館町誌』(1965年)

関連項目

青森市地区一覧

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