田島和生

田島和生は、1937年12月29日に生まれた日本の俳人です。幼少期から俳句に親しみ、大学時代には俳誌「風」に入会し、沢木欣一に師事しました。2008年には、林徹より俳誌「雉」の主宰を継承し、現在に至ります。

生い立ちと俳句との出会い

石川県加賀市で生まれた田島は、小学校5年生の時に国語教師に作品を褒められたことをきっかけに俳句を始めました。高校3年生の時には、旺文社主催の高校文芸誌コンクール俳句の部で山口青邨の入選を受けました。金沢大学文学部哲学科に進学後、沢木欣一が主宰する俳誌「風」に入会し、本格的に俳句の道に進みます。大学時代には、楠本憲吉の特選にも選ばれています。

社会人としての経験と俳句活動

大学卒業後、田島は新聞社に入社し、愛媛県で勤務しました。その際、「えひめ歳時記」を2年間連載し、後に『えひめ俳句歳時記』として出版しました。1985年には、林徹が主宰する俳誌「雉」の創刊同人となり、2002年からは大峯あきら代表の超結社同人誌「晨」の同人としても活動しました。また、大阪俳句史研究会にも参加するなど、俳句の研究にも熱心に取り組みました。

評論家としての活動と「雉」の継承

2005年には、評論「新興俳人の群像「京大俳句」の光と影」で第20回俳人協会評論賞を受賞しました。2008年には、林徹の逝去に伴い、「雉」の主宰を継承し、現在に至っています。現在、俳人協会評議員、日本現代詩歌文学館評議員も務めるほか、京都朝日カルチャーセンターで俳句講師も務めています。

作風の特徴

田島の俳句は、即物具象と写生の正統俳句を基盤としています。師である沢木欣一、林徹の作風を継承し、奇を衒わず、自身の足元を見つめた作句を続けています。「鵙鳴いて連山は胸ひらきたる」のような句に、その特徴がよく表れています。

主な著書

『文学に登場した播磨の昨今』　文学昨今刊行の会、1972年
『えひめ俳句歳時記』、 1987年
句集『青霞』　北陸現代俳句シリーズ　能登印刷出版部、1993年
『新興俳人の群像｢京大俳句｣の光と影』　 思文閣出版、2005年
句集『鳰の海』　角川書店、2007年
『俳句有情』　文学の森、2014年
句集『天つ白山』　角川書店、2015年

参考文献

田島和生 『俳句有情』 文学の森、2014年
角川文化振興財団 『2016年版俳句年鑑』 KADOKAWA、2015年

外部リンク

雉俳句会
* 田島和生とは - 現代俳句人名事典 Weblio辞書

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