田辺敏明

田辺敏明（たなべ としあき）は、1940年7月14日に生まれ、2002年1月20日に生涯を閉じた日本の外交官です。神奈川県横浜市出身で、神奈川県立鶴見高等学校を経て、1962年に一橋大学法学部を卒業しました。

外交官としてのキャリアは、国際連合日本[[政府代表部]]一等書記官から始まりました。その後、外務省経済協力局技術協力第二課長心得、同課長を経て、1980年には外務省アジア局南東アジア第二課長に就任。1981年からは在ジュネーヴ国際機関日本政府代表部参事官、1985年からは在イラン日本国大使館参事官として、国際的な舞台で活躍しました。

1987年には外務大臣官房外務参事官兼大臣官房領事移住部に、1989年には外務大臣官房審議官兼大臣官房領事移住部となり、外交政策の中枢で重要な役割を果たしました。1990年にはリオ・デ・ジャネイロ総領事に、1992年には国際連合環境開発会議日本政府代表顧問、そしてシカゴ総領事を務めました。

1994年には駐バハレーン特命全権大使に任命され、その後1997年には特命全権大使（地球環境問題担当）として、アジェンダ21履行の全般的レビューと評価のための特別総会日本政府代表、国際連合総会日本政府代表顧問、気候変動に関する国際連合枠組条約締約国会議日本政府代表などを歴任し、地球環境問題に深く関わりました。

1998年には参議院参事、参議院事務局国際部長に転じ、2000年には駐ノールウェー兼アイスランド特命全権大使に任命されました。国際社会における日本のプレゼンス向上に尽力した人物と言えるでしょう。

著書として『地球温暖化と環境外交 : 京都会議の攻防とその後の展開』（時事通信社、1999年）があり、地球温暖化問題に対する深い知識と見識を示しています。

2002年1月20日、間質性肺炎のため61歳で亡くなりました。

田辺敏明は、そのキャリアを通じて、国際的な外交の舞台で重要な役割を果たし、特に地球環境問題においては、日本の立場を国際社会に伝える上で、かけがえのない存在でした。

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