田辺節雄

田辺 節雄について

田辺 節雄（たなべ せつお、本名同じ、1949年1月28日生まれ）は、大分県出身の日本の漫画家です。彼は大分県立安岐高等学校を卒業後、京都の電機会社に就職しましたが、その後、漫画家である望月三起也からの誘いに応じて、会社を退職し上京しました。東京では望月のアシスタントとして約2年半の間、漫画の技術を磨きました。

1971年、田辺は『月刊少年チャンピオン』（秋田書店）にてサッカーを題材にした劇画『どろんこシュート』で漫画デビューを果たし、その後、新人漫画賞の佳作を受賞しました。彼の作品は、少年向けのものが中心であり、特にサッカーに関する漫画や解説書にも携わるなど、多岐にわたるジャンルで活躍しています。

代表作と業績

田辺の著名な作品には、原作を半村良が手掛けた『戦国自衛隊』や、矢野徹の原作による『地球0年』、山田正紀の原作による『謀殺のチェス・ゲーム』、また、西村寿行からの原作を元にした『滅びの笛』などがあります。さらに、彼は『週刊漫画TIMES』（芳文社）においても多数の作品を発表しており、特に『悪党貴族』や『悪玉志願』などの原作ものが人気を集めました。

スポーツ漫画の他にも、田辺はイラストレーターとしても活躍し、湯浅健二が著した『サッカーを「観る」技術　スーパープレー5秒間のドラマ』のイラストは、彼の絵柄で多くの読者に親しまれています。彼の作品は、ただ単に娯楽としての漫画以上の、深いテーマや歴史的背景を持つ作品が多いことが特色です。

アシスタント出身としては、佐佐木勝彦が挙げられ、田辺の影響を受けた若手漫画家が次世代に続いていくことにも注目が集まります。

主な作品リスト

田辺の作品は多岐にわたり、その中には以下のようなものがあります：

• - どろんこシュート（1971年、月刊少年チャンピオン）
• - 戦国自衛隊（1975年、プレイコミック、原作：半村良）
• - 地球0年（1976年、プレイコミック、原作：矢野徹）
• - 滅びの笛（1977年、プレイコミック、原作：西村寿行）
• - 劇画武田信玄（1988年、秋田書店）
• - 悪党貴族（原作・間都聖史）

また、彼は映画やテレビアニメのコミカライズ作品も手がけ、多くのファンに親しまれています。

最新の発表

近年、田辺は復刊作品の『マンガ 戦国自衛隊』（飛鳥新社、2023年12月）に特装版での配信も行っており、漫画界へ新たな風を送っています。この特装版には『滅びの笛』の電子版も付いてくるとのことです。彼の作品は時代を超えて多くの人々に愛され続けており、漫画界における重要な存在であることに疑いはありません。

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