申相玉

申相玉（シン・サンオク）について

申相玉は、大韓民国出身の著名な映画監督であり、1926年10月18日に生まれ、2006年4月11日に逝去しました。彼の本貫は平山申氏。若くして日本に渡り、東京美術学校で映画製作を学ぶなど、才能を磨きました。当時の日本統治下にあった咸鏡北道清津が故郷となります。

経歴の概要

1952年に16mm映画『悪夜』で監督デビューを果たし、以後、韓国の映画界で影響力を持つ存在となりました。また、映画女優の崔銀姫（チェ・ウニ）と結婚し、彼のキャリアや私生活において重要な役割を果たしました。しかし、二人の間には実子がいなかったものの、申は不倫によって二人の子どもをもうけ、最終的には1976年に夫婦は離婚しました。

北朝鮮での出来事

1978年、申相玉の元妻である崔銀姫が北朝鮮に拉致されたことが彼にも影響を及ぼしました。北朝鮮側は、申が自発的に亡命したとの発表を行ったものの、申自身は後に真実を明かすことになりました。彼は1983年に崔と再婚し、北朝鮮の“申フィルム”映画撮影所での活動を経て、多くの作品に関わりました。

しかし、1986年にオーストリアでアメリカ大使館に亡命した際、彼は拉致が行われていたことを告白しました。強制収容所に入れられるなど、波乱に満ちた経験を経て1987年に書いた自著『闇からの谺』では、金正日が二人の拉致を指示したとされています。

映画監督として

申相玉は、彼自身の映画製作だけでなく、いくつかの重要なプロジェクトにも関与しました。代表作には、1960年の『ロマンス・パパ』、1970年代の歴史劇や、1985年に制作した『プルガサリ 伝説の大怪獣』などがある。また、金賢姫を題材とした映画『政治犯・金賢姫/真由美』（1990年）や、1994年にはカンヌ国際[[映画祭]]の審査委員も務めるなど、国際的な舞台でもその才能が評価されました。

最晩年と legacy

2000年にはアメリカから韓国に帰国し、79歳でその生涯を終えました。彼の業績や生き様は、韓国映画界において大きな影響を与えることになり、特に自らの体験を基にした作品や著書は、北朝鮮に関する貴重な証言ともなっています。映画という媒体を通じて自らの経験を語り継ぐことで、歴史の一部を担う存在となりました。

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