申雅嵐

申雅嵐（シン・アラム）

申雅嵐（シン・アラム、Shin A-lam、朝鮮語: 신아람、1986年9月23日 - ）は、韓国の忠清南道錦山郡出身の女子フェンシング選手です。専門はエペ。

経歴

2005年に錦山女子高等学校を卒業後、2009年に韓国体育大学校を卒業しました。2010年には、フェンシング世界選手権（フランス・パリ）で韓国チームを銅メダル獲得に導きました。

申選手は、これまでにユニバーシアードでの金メダル（2013年 ロシア・カザン、エペ個人）をはじめ、銀メダル3個、銅メダル3個を世界大会で獲得しています。

ロンドンオリンピックでの誤審

申選手の名前が世界的に知られるようになったのは、2012年にイギリス・ロンドンで開催されたロンドンオリンピックでの出来事でした。彼女はエペ個人・団体に出場しました。

準決勝での出来事

7月30日のエペ個人準決勝で、申選手はブリッタ・ハイデマン（ドイツ）と対戦しました。試合は5-5の同点で残り1秒を迎えます。その最後の1秒で、ハイデマン選手と打ち合いとなり、ハイデマン選手が得点を挙げました。結果、申選手は5-6でハイデマン選手に敗れました。

誤審騒動と抗議

問題となったのは、この「残り1秒」の表示でした。申選手と韓国チームのコーチは、「残り1秒の時間が長すぎる。タイムの進め方に問題がある」と審判団に猛抗議しました。申選手本人も「試合終了時間は過ぎていた」と判定に不服を訴え、涙を浮かべながらピスト（競技台）の上に1時間以上座り込みました。しかし、判定は覆ることはなく、申選手は決勝進出を逃しました。さらに、3位決定戦でも孫玉潔（中国）に11-15で敗れ、メダル獲得はなりませんでした。

国際フェンシング連盟の対応

試合後、国際フェンシング連盟は7月31日に会見を開き、計時方法に問題があったことを認め、申選手に謝罪しました。そして、彼女に特別メダルを授与することを発表しました。

この誤審騒動は、オリンピックの歴史における記憶に残る出来事として、今も語り継がれています。申選手の粘り強い抗議と、その後の国際フェンシング連盟の対応は、スポーツ界における公平性と正義の重要性を改めて認識させる出来事となりました。

参考資料: 申vsハイデマンの試合模様や申の座り込みを再現した動画 - YouTube

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