男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎

男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎

『男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎』は、1984年8月4日に公開された日本[[映画]]で、人気のシリーズ第33作目です。心温まる物語が展開され、寅次郎の新たな仲間や運命的な出会いが描かれています。

新キャラクターの登場

本作では、寅次郎のテキヤ仲間ポンシュウと、タコ社長の一人娘であるあけみが初めて登場します。あけみは本作において一人っ子として描かれ、過去作品に登場した兄弟についての言及はありません。また、満男が中学校に進学するなど、登場人物たちにも変化が見られます。そして、第10作以来の寅次郎の元舎弟、登も再登場します。

物語の舞台

作品の中で流れる主題歌は、岩手県北上市の鬼剣舞や盛岡のチャグチャグ馬コといった祭りのシーンを絡めて、地域の情景が描かれています。寅次郎は、夢の中で映画『カサブランカ』を思い起こさせる異世界に漂っています。

あらすじの展開

物語の冒頭、寅次郎は酒場での悪党との対決を夢見る。それは、家族を自殺に追い込んだ敵への復讐劇であり、歌手の女マリーが絡むことで悲劇が展開します。彼女の許しを得ることもなく命を落とす中、寅次郎は自身の行動に影響を受けつつ、旅を続けます。

盛岡では、元舎弟の登と再会しますが、彼は真面目な仕事に就き、生活を改めています。寅次郎は、彼にテキ屋の世界から足を洗うことを考えさせる一方、再び以前の夢から逃れることはできません。

次に北海道へ向かった寅次郎は、風子という名のツッパリ娘と出会います。風子は理容師の免許を持ちながらもトラブルを引き起こす性格であり、彼女との意気投合から、楽しい道中が始まります。この旅での交流を通じて、寅次郎は風子の真剣さを理解し、苦言を呈します。彼は風子に堅気となり、正直に生きることの大切さを説きますが、風子は自己主張を貫きます。

戦いと別れ

その後、風子はトニーというサーカス団員に出会い、彼との関係が心の葛藤を引き起こします。風子はトニーに惹かれる一方で、寅次郎のアドバイスを受けて堅気になる道も考えます。寅次郎は自らの選択を振り返り、妹のさくらの言葉に思いを馳せるも、結果的に風子の意思を尊重し、彼女の幸せを願う決意となります。

最終的な結末

物語は、風子が真面目な男性と結婚する手紙が届くことで締めくくられます。その手紙を通じて、寅次郎は彼女の幸せを心から願い、自分自身の成長を感じるのです。この作品は、様々な愛の形と人々のつながりを描いた感動的なストーリーであり、多くの観客に感動を与えました。

キャストとスタッフ

• - 車寅次郎（渥美清）
• - 諏訪さくら（倍賞千恵子）
• - 木暮風子（中原理恵）
• - 監督・原作（山田洋次）

観客動員は137万9000人、配給収入はおおよそ11億5000万円を記録しました。これにより、映画は多くの人々に愛され、シリーズの新たなページを刻むこととなりました。

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