画像情報教育振興協会

公益財団法人画像情報教育振興協会（CG-ARTS協会）について

公益財団法人画像情報教育振興協会（通称：CG-ARTS協会）は、コンピュータグラフィックス（CG）関連のクリエイターとエンジニアの育成、そして文化振興を目的とした公益法人です。この協会は、CG分野における人材育成のため、各種検定試験の実施や指導者養成、作品発表の場の提供、海外との技術交流など、幅広い活動を行っています。また、文化庁と共同でメディア芸術祭を主催し、その企画・運営にも携わっています。

歴史

CG-ARTS協会の歴史は、1985年に金子満氏がJCGL社内で発足した「CGカリキュラム研究会」に遡ります。その後、1988年には全国11大学の研究者による「画像情報生成処理技術者の育成に関する研究会」が設立され、これが協会の基盤となりました。1990年には「画像情報生成処理者の育成に関する研究会」と名称を改め、1991年には第1回「画像情報生成処理技術者試験」（略称：CG試験）が実施されました。1992年には文部省（現文部科学省）から設立認可を受け、財団法人画像情報教育振興協会として正式に発足しました。2012年には内閣総理大臣より公益財団法人として認定され、現在の名称である「公益財団法人画像情報教育振興協会」となりました。

CG-ARTS検定

CG-ARTS検定は、CG-ARTS協会が主催する5つの検定試験の総称です。この検定は、かつては文部科学省認定の公的資格であった「画像情報技能検定」を前身としています。2005年からは文部科学省後援の民間資格となり、試験内容や名称が変更されました。現在では、マルチメディア検定、CGクリエイター検定、Webデザイナー検定、CGエンジニア検定、画像処理エンジニア検定の5つの検定試験が実施されています。2010年からは級位が廃止され、難易度別にエキスパート（2級相当）とベーシック（3級相当）の2段階に分かれています。

検定の概要

現代社会では、パソコンなどの情報端末の普及により、デジタルメディアを活用したコミュニケーション能力が不可欠となっています。CG-ARTS検定は、このような状況を踏まえ、画像処理に関する知識と技術を習得することで、的確かつ豊かな情報発信ができる人材の育成を目指しています。また、全ての検定において知的財産権に関する知識が問われ、著作権侵害などの問題に対する意識も高めることができます。

各検定の内容

マルチメディア検定：すべての検定の基礎となるもので、ビジネスパーソンに必要なIT知識や多様なコンテンツ作成能力を評価します。
CGクリエイター検定：CGデザイナーやアニメーターに必要な映像表現技術やCGソフトウェアの利用能力、デザインに関する知識を評価します。
Webデザイナー検定：ウェブデザイナーに必要なウェブサイトの制作能力を評価します。ウェブサイトの制作手順から、HTMLやCSS、動的コンテンツに関する知識が問われます。
CGエンジニア検定：CG分野のソフトウェアやハードウェア、システムの開発能力を評価します。特に、映像、ゲーム、VR・ARアプリの開発に携わるエンジニアを対象としています。
画像処理エンジニア検定：画像処理分野のソフトウェアやハードウェア、システムの開発能力を評価します。工業分野、医用、リモートセンシング、ロボットビジョンなどの分野で活躍するエンジニアを対象としています。

検定の沿革

CG-ARTS検定の歴史は、1990年に始まった「画像情報生成処理技術者試験」に遡ります。当初は、級位を設けた試験として実施されていましたが、1993年に文部科学省の認定を受け、「画像情報技能検定CG部門」として公的資格となりました。その後、画像処理部門やマルチメディア部門が追加され、2005年には文部科学省後援の民間資格へと移行しました。この際、試験内容や名称が大きく変わり、現在に至ります。2010年には級位が廃止され、エキスパートとベーシックの2つの難易度レベルとなりました。そして、2012年に略称が正式名称に置き換わりました。

検定の詳細

CG-ARTS検定は、年2回（前期：7月第2日曜日、後期：11月第4日曜日）実施されます。受験者は、1日で最大4つの検定を併願受験することが可能です。試験時間は、ベーシックが単願60分、併願100分、エキスパートが単願80分、併願150分です。試験形式はマークシート形式で、問題数は各10問です。受験資格は特になく、誰でも受験することができます。出願は、個人または団体で、Webサイトまたは郵便局を通じて行うことができます。

まとめ

CG-ARTS協会は、コンピュータグラフィックス分野の人材育成と文化振興において、重要な役割を果たしています。その検定試験は、デジタルメディアを活用する現代社会において、必須となる知識と技術を習得するための有効な手段となっています。

注釈

[脚注が必要な場合はここに記述]

出典

[出典元情報があればここに記述]

関連項目

日本の検定試験一覧に関するページ'>日本の検定試験一覧

外部リンク

CG-ARTS協会
CG-ARTS検定
CG-ARTS (@CGARTS_Tweets) - X（旧Twitter）
CG-ARTS (cgarts.or.jp) - Facebook

もう一度検索