畑瀬聡

畑瀬 聡: 日本の陸上競技選手とその指導者としての道

畑瀬聡（はたせ さとし、1982年12月18日生まれ）は、福岡県出身の元陸上競技選手で、特に砲丸投において多くの輝かしい業績を残しています。身長184cm、体重121kgの体格を活かし、彼は日本記録保持者としてその名を知られています。

競技キャリアの始まり

高校時代、彼は福岡市立博多工業高等学校に在籍している間に、2000年8月に長良川陸上競技場で開催された全国高校総体で19m57という記録を樹立し、高校新記録を達成しました。この実績が認められ、同年10月には第84回日本選手権で16m64を投げ、ジュニアの新記録を打ち立て、見事2位に輝きました。さらに、サンティアゴでの世界ジュニア選手権にも出場しましたが、15m86で予選で14位に終わりました。

大学生活とさらなる成長

2001年に日本大学文理学部に入学後、彼は陸上競技に専念し、2004年には日本人として2人目となる18m越えを達成しました。彼の競技スキルはさらに開花し、卒業後は群馬綜合ガードシステム（現在のALSOK群馬株式会社）に入社しました。特に2006年7月、第90回日本選手権で記録した18m56の投擲は、8年ぶりの日本新記録であり、彼の名声を一層高めました。

国際大会での挑戦

2007年、彼は世界陸上競技選手権大阪大会に出場し、17m71の記録で予選Bグループで18位という結果に終わりましたが、この経験が彼の成長に寄与しました。また、畑瀬は日本選手権での実績も忘れてはなりません。2002年、2005年から2007年、2010年、2012年から2018年にかけての間に合計12回の優勝を果たしました。中でも、2015年6月の第99回日本選手権では、18m78という新記録で優勝し、4連覇を達成したことが特に注目されます。

挫折と復活

2018年には右手中指の腱を負傷し、選手生命の危機に直面しました。しかし、同じ年の日本選手権では中村太地選手を僅か0.03m差で抑えて優勝し、7連覇を達成するなど、逆境を乗り越える力を示しました。2019年3月末にはALSOK群馬を退社し、母校である日本大学の専任講師として教壇に立ちました。講師としての活動と並行して競技も続けていましたが、2020年秋に現役を引退し、その後は日本大学のコーチとして後進の指導に力を注いでいます。

まとめ

畑瀬聡のキャリアは、挫折と成功の連続であり、彼の陸上競技における実績は、彼を日本の砲丸投の象徴的存在としています。選手としての素晴らしい成績だけでなく、彼は現在指導者として新たな世代を育成する役割にも従事しており、その魅力は衰えることがありません。

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