異邦人 (バンド)

概要

「異邦人（いほうじん）」は、1976年（昭和51年）に日本の音楽シーンに登場した5人組のバンドである。彼らは同年にミノルフォン・レコードより、シングル「嗚呼!!花の応援団」でレコードデビューを果たした。この楽曲は、当時人気を博していた同名の漫画作品のイメージソングとして大きな注目を集めた。

メンバー

デビュー時のメンバー構成は以下の通りだった。

佐藤 徹：リーダーを担当し、キーボード奏者としてバンドを支えた。
ジョージ五十嵐：リードボーカルを務めた。バンド解散後はソロ活動を経て、バンド「サクセス」に加入。後に再び「異邦人」の名を冠した新たなバンドを結成している。
管野 雅治：ギターを担当。
大土井 強司：ベースを担当。現在も精力的に音楽活動を続けているミュージシャンである。
長沢 誠一：ドラムスを担当。彼もまた、現在ミュージシャンとして活動している。

同名の別バンドについて

実は、1970年代前半にも「異邦人」という同名のバンドが活動していたことが複数の情報から示唆されている。この先行して活動したバンドは、1974年夏に福島県郡山市で開催された伝説的な音楽イベント「ワンステップ・フェスティバル」に出演した記録がある。提供された情報によれば、この1970年代前半に活動した「異邦人」は、1972年時点と1974年時点とでメンバー構成が変化しており、さらに1976年にデビューしたバンドのメンバーとは全く異なっている。メンバーリストの相違が大きいことから、これら二つの「異邦人」はそれぞれ別のバンドである可能性が高いと考えられる。一方で、活動時期が比較的近く、かつ活動期間が重なっていないという点からは、メンバーが総入れ替えとなり、バンド名だけが引き継がれたという可能性も否定できない。

参考として、1970年代前半に活動したとされる「異邦人」のメンバー構成は以下の通りである。

1972年時点：阿部雅志（ボーカル）、奥山勝美（ギター）、松田敏春（ギター）、今野 恒（ベース）、太田 進（ドラムス）。このうち、阿部と松田は後に、1975年に結成されたミュージカル劇団「ミスター・スリム・カンパニー」の音楽制作に関与している。
1974年時点：阿部雅志（ボーカル）、若生吉隆（ギター）、山川和巳（キーボード）、丸山秀夫（ベース）、太田 進（ドラムス）。この編成でワンステップ・フェスティバルに出演を果たした。

ディスコグラフィ

彼らは活動期間中に、詳細なタイトルは不明ながらもシングルおよびアルバムをリリースしている。

メディア出演

テレビ番組への出演歴もいくつか存在する。

輝け!!新人紅白歌合戦（TBSテレビ）：毒蝮三太夫が率いる白組のメンバーとして出演した。この番組では、夏場の収録にもかかわらずメンバーがトレードマークともいえる学ラン姿でパフォーマンスを披露し、紅組キャプテンを務めた小牧りさから「むさ苦しいですわねェ」とコメントされるという印象的なエピソードが残っている。
みどころガンガン大放送（TBSテレビ）
お昼のスペシャル・秋のスターパレード（フジテレビ）
* せんみつのJOYJOYスタジオ（NETテレビ（現：テレビ朝日））

関連事項

「異邦人」の音楽活動は、コミックソングというジャンルや、彼らのデビュー曲の題材となった漫画「嗚呼!!花の応援団」と深く結びついている。また、同名の別バンドの存在は、1974年のワンステップフェスティバルに関する記録にも関連が見られる。

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