白井吾士矛

白井 吾士矛（しらい あとむ）は、1995年11月1日に神奈川県横浜市で生を受けた、日本のラグビーユニオン選手である。フィールドでは主にセンター（CTB）のポジションを務め、所属するジャパンラグビーリーグワン所属のヤクルトレビンズ戸田でその実力を発揮している。恵まれた体格を持ち、身長は172センチメートル、体重は92キログラム。そのプレースタイルから「アトム」というニックネームで親しまれている。

白井がラグビーの世界に足を踏み入れたのは、小学4年生の時であった。幼い頃から楕円球に触れ、着実に才能を伸ばしていく。神奈川県の強豪校である桐蔭学園高校へと進学すると、その実力はさらに開花。高校時代には、将来を嘱望される選手が集まる高校日本代表候補にも選出されるなど、全国レベルでの評価を得るに至った。

高校卒業後、2014年に中央大学へと進学し、大学ラグビーの舞台でプレーを続けた。桐蔭学園高校、そして中央大学では、後にプロの世界で活躍する多くの選手たちと共に汗を流し、技術と精神面を磨いた。笠原開盛選手や床田裕亮選手は高校・大学を通じての同級生であり、また古川満選手、堀越康介選手、横山陽介選手らも桐蔭学園高校時代のチームメイトとして、切磋琢磨する日々を送った。

中央大学を卒業した2018年、白井はプロラグビー選手のキャリアをスタートさせる。当時ジャパンラグビートップリーグに所属していたヤマハ発動機ジュビロ（現在の静岡ブルーレヴズ）に加入した。新たな環境でプロとしての研鑽を積み、公式戦出場の機会を待つこととなる。

プロ入りから数年を経て、2021年4月3日、ジャパンラグビートップリーグ2021シーズンの第6節、NTTドコモレッドハリケーンズ戦において、ついに白井はプロ選手として公式戦の舞台に初めて立った。この試合に先発メンバーとして出場し、プロのキャリアにおける大きな一歩を踏み出したのである。

その後、日本のラグビーリーグがジャパンラグビーリーグワンとして再編される中で、白井は静岡ブルーレヴズの一員としてプレーを続けた。そして、2023年1月7日に行われたリーグワンDIVISION1の2022-23シーズン第3節、東芝ブレイブルーパス東京との一戦において、リーグワンの試合に初めて出場し、記念すべきリーグワン初キャップを獲得した。

2023-24シーズンからは、新たな挑戦の舞台としてヤクルトレビンズへの移籍を決断した。ヤクルトレビンズに加入後も、白井はチームの中心選手として活躍を見せている。特に2023年9月9日に行われたトップイーストリーグAグループのセコムラガッツ戦では、試合を通じて優れたパフォーマンスを発揮し、「プレーヤー・オブ・ザ・マッチ」に選出されるなど、チームの勝利に大きく貢献した。

神奈川県横浜市出身の白井吾士矛は、小学校でラグビーを始め、高校、大学、そしてプロの世界へとステップアップしてきた。常に挑戦を続け、公式戦初出場、リーグワン初キャップ、そして個人賞の獲得といった節目を乗り越え、選手としてのキャリアを積み重ねている。ヤクルトレビンズのセンターとして、今後のさらなる活躍が期待される選手である。

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