白井荘也

白井荘也（しらい そうや、1935年9月4日 - 2018年3月）は、日本のテレビ番組、そして大規模イベントのプロデュースにおいて、その手腕を発揮した人物です。日本テレビ放送網で数々の人気番組を手がけ、後年には海外の著名アーティストの日本公演を成功させるなど、日本のエンターテインメント界に貢献しました。

成蹊大学政治経済学部卒業後、1959年に日本テレビに入社し、芸能局音楽部へ配属。ここでは、音楽と笑いを融合させたバラエティ番組という新ジャンルを確立しました。1960年代から1970年代にかけて、「味の素ホイホイ・ミュージック・スクール」「ドリフターズ大作戦」「カックラキン大放送!!」といった高視聴率番組を次々と生み出し、日本のポピュラーカルチャーに影響を与えました。また、特撮番組「突撃! ヒューマン!!」の制作や、1975年の「ゆく年くる年」の総合演出も担当しました。

テレビ番組制作での実績を元に、その後は事業局へ異動し、大規模なライブエンターテインメントのプロデュースに主軸を移しました。国際的な視点を取り入れ、海外のトップクラスの公演を日本に紹介することに尽力。ブロードウェイミュージカル「アニー」（1986年）の日本公演を手がけたのを皮切りに、マイケル・ジャクソン氏の「バッド・ワールド・ツアー」（1987年、1988年）、巨大オペラ「アイーダ」（1989年）、ローリング・ストーンズ初来日公演（1991年）などを成功に導き、日本のライブ・エンターテインメント市場の発展と国際化に貢献しました。

日本テレビ退職後も、日本テレビ・エンタープライズ制作常務取締役、（株）オフィスG社長などを歴任。桐朋学園芸術短期大学ステージ・クリエイト専攻教授として後進の育成にも情熱を注ぎました。

2017年9月には、著書『マイケル・ジャクソン来日秘話』を出版。マイケル・ジャクソン氏の日本公演実現に向けた舞台裏や交渉の苦労が明かされています。コメンテーターの前田武彦氏が評した「セミプロ級」のジャズピアノの腕前も知られています。

白井荘也氏は、テレビ番組から大規模国際公演まで、日本のエンターテインメント界の様々な局面で仕事を手がけ、その発展に寄与した人物です。プロデューサーとして多くの人々に感動と喜びを提供し、教育者としても次世代を育てました。彼の功績は日本のエンターテインメント史に刻まれています。2018年3月に逝去、享年82。

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