白山総合車両所

白山総合車両所について

白山総合車両所（はくさんそうごうしゃりょうしょ）は、石川県白山市宮保町に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）の重要な車両基地であり、車両工場です。この施設は北陸新幹線の車両管理を中心とした機能を持ち、金沢駅から福井方面へ約10キロメートルの距離にあります。2024年春には北陸新幹線が敦賀駅まで延伸されることに伴い、敦賀支所が新設される準備も進行中です。

概要

白山総合車両所は、平地を走るIRいしかわ鉄道線に隣接し、高架で走る北陸新幹線の本線に平行して設置されています。車両基地の総面積は21ヘクタール、保守関連施設は5ヘクタールにわたります。特に北陸新幹線は東京から金沢までが営業運行されている間、この基地と金沢駅間は回送線として使用されていましたが、延伸後は営業線に組み込まれます。

この車両所は整備新幹線の一環として国により設計・建設されたもので、JR西日本が建設・運輸施設整備支援機構からその管理・運用を受け持っています。また、基盤の施工は鹿島建設を中心とする企業のグループによって行われました。

名称の由来

かつてこの地域は松任市と周辺町村が合併して白山市が形成される前、車両基地は「松任車両基地」や「金沢車両基地」とも呼ばれており、整備新幹線に関しても「金沢車両基地」という名称が使われていました。

歴史

白山総合車両所の歴史は、2006年に遡ります。国土交通省が北陸新幹線の工事実施計画の変更を承認したその年の後、2009年に土木工事が始まり、2013年にその建設が完了しました。2014年4月には正式に開所し、その後数ヶ月間で新幹線車両の搬入が進められました。2015年の春には金沢駅の開業に合わせて機能を稼働させ、今後も数々の進展が見込まれています。

設備と組織

この車両所北側には、降雪対策を施した着発収容線と転削庫が配置されています。南側には検修設備が整備されており、様々な検査や整備作業を効率よく行うためのラインが設けられています。この中ではW7系をはじめとする新幹線の検査が行われ、車両の洗浄や整備をする専用設備が整っています。

車両所内の組織としては、車両科や品質管理センター、車両検修センターなどが運営され、検査業務や日常業務が行われています。特に台車および全般検査に関しては高い専門性を有するスタッフが揃っています。

配置車両

現在、この車両所には264両のW7系電車が配置されており、他の路線とも連携して運用される特徴があります。車両には「金ハク」といった略号が記されており、金沢支社と白山を示しています。

公開イベントと将来の計画

毎年開催される車両所の一般公開イベントに加え、白山総合車両所では見学ツアーも行われています。2024年の敦賀駅の延伸に伴い、観光施設「トレインパーク白山」が開業する計画もあり、さらなる観光資源としての利用が期待されています。将来的には、より多くの観覧者を受け入れるためのビジターセンターの設置も計画されています。

白山総合車両所は新幹線の整備拠点としての役割を根づけながら、地域の観光振興や鉄道文化の発展を担う重要な存在となるでしょう。

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