白川線

白川線（ペチョンせん）

白川線は、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の黄海南道海州市にある長芳駅から、白川郡の銀ビッ駅までを結ぶ鉄道路線です。この路線は、過去の歴史と深い関わりを持ち、朝鮮半島の分断を象徴する存在でもあります。

概要

白川線の原型は、日本統治時代に建設された土海線です。1931年12月21日に朝鮮鉄道黄海線として東海州 - 延安間が開業し、当時は762mmの軌間でした。翌年9月1日には土城 - 延安間が開業し、1933年7月1日に東海州 - 海州間が開通し、現在の区間が完成しました。

1944年4月1日にこの路線は国有化され、朝鮮総督府鉄道所属の土海線となりました。終戦後、この路線は38度線以南に位置していたため、朝鮮戦争勃発前は大韓民国の鉄道でした。当時、旅客列車は土城駅から青丹駅まで運行されていました。

朝鮮戦争休戦後、土海線は朝鮮民主主義人民共和国の鉄道路線に属することになりました。本線は標準軌に改軌されましたが、礼成江鉄橋を含む白川駅 - 開豊駅間は復旧されることなく廃止されました。路線名は白川線と改称され、新たに白川駅 - 銀ビッ駅間が建設されました。

駅一覧

駅所在地は全線黄海南道内です。

※：海州青年駅～長芳駅間は黄海青年線ですが、全列車が海州青年駅まで乗り入れています。
長芳駅～葛山駅間、白川駅～銀ビッ駅間で北緯38度線を跨ぎます。葛山駅～白川駅間の各駅は北緯38度線以南に位置しています。

廃止区間

白川温泉駅(배천온천역)（長芳起点62.0km、開豊起点17.2km、現・白川駅） - 星湖駅(성호역)（長芳起点67.0km、開豊起点12.2km） - 礼成江駅(예성강역)（長芳起点72.3km、開豊起点6.9km） - 土城駅(토성역)（長芳起点79.2km、開豊起点0.0km、現・開豊駅、平釜線（旧・京義線）に接続）

駅名は廃止当時のものです。
星湖駅は黄海南道白川郡に位置していました。廃止当時の所在地は黄海道延白郡でした。
礼成江駅は開城特別市に位置していました。廃止当時の所在地は京畿道開豊郡でした。

廃駅

迎陽駅(영양역) - 長芳駅と葛山駅との間に存在しました。廃止当時は黄海道碧城郡で北緯38度線以北に位置していました。現在黄海青年線の上に位置しています。（開豊起点74.3km）
来城駅(내성역) - 葛山駅と青丹駅との間に存在しました。廃止当時は黄海道碧城郡で北緯38度線以南に位置していました。（開豊起点62.9km）
深桂駅(심계역) - 青丹駅と天台駅との間に存在しました。廃止当時は黄海道延白郡で北緯38度線以南に位置していました。（開豊起点55.2km）
無仇駅(무구역) - 温井駅と紅峴駅との間に存在しました。廃止当時は黄海道延白郡で北緯38度線以南に位置していました。（開豊起点24.6km）

廃止された支線

徳達支線

青丹駅 - 花陽駅(화양역) - 徳達駅(덕달역)
青丹駅～花陽駅間で北緯38度線を跨ぎます。青丹駅は北緯38度線以南に位置します。
駅は全て黄海南道青丹郡に位置していました。

参考文献

国分隼人（2007年）. 『将軍様の鉄道 北朝鮮鉄道事情』, 新潮社. ISBN 9784103037316
鉄道省編, 『鉄道停車場一覧. 昭和9年12月15日現在』, 1934, p445〜446.

関連項目

朝鮮民主主義人民共和国の鉄道
朝鮮総督府鉄道（鮮鉄）
朝鮮鉄道黄海線

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