白旗神社

白旗神社について

白旗神社（しらはたじんじゃ）は、関東地方、東北地方、中部地方に広く分布する神社です。白幡神社、白籏神社とも表記されます。

祭神

多くの白旗神社では、源頼朝を主祭神としていますが、源義家や源義経などの源氏の武将、または源氏の氏神である八幡神を祀る神社も存在します。社名は、源氏の旗印である白旗に由来しています。

分布

全国には70社以上の白旗神社があり、その他に境内社として7社ほどが確認されています。特に鎌倉幕府が置かれた神奈川県に多く、次いで千葉県に分布しています。その他、茨城県、福島県、岩手県、宮城県、秋田県、富山県、山梨県、静岡県などにも存在します。

神奈川県内の白旗神社

白旗神社（鎌倉市雪ノ下）

所在地: 神奈川県鎌倉市雪ノ下二丁目1番31号
祭神: 不明
由緒: 元々この地には源頼朝を祀る法華堂がありましたが、神仏分離令により廃止されました。その後、明治5年（1872年）に白旗神社が建立されました。
祭事: 例祭は1月13日に行われます。

白旗神社（鎌倉市西御門）

所在地: 神奈川県鎌倉市西御門二丁目1番24号
祭神: 源頼朝
由緒: この神社は、源頼朝を祀るために建てられた法華堂が神仏分離令によって廃止された後、明治5年（1872年）に建立されました。
祭事: 例祭は1月13日に行われます。

白旗神社（藤沢市）

所在地: 神奈川県藤沢市藤沢二丁目4番7号
祭神: 寒川比古命、源義経
由緒: この神社は、もともと寒川神社を勧請した寒川神社でしたが、宝治3年（1249年）9月に源義経が合祀され、白旗明神、白旗神社となりました。近くには、源義経の首を洗ったと伝わる井戸があります。この井戸は、腰越浦で首実検の後、境川に捨てられ流れ着いた義経の首がこの地に葬られたという伝説に由来します。
祭事: 例大祭は7月15日から21日にかけて行われます。

白旗神社（横浜市戸塚区品濃町）

所在地: 神奈川県横浜市戸塚区品濃町518番地7
祭神: 現在は源義経、天照大神、豊受姫命。江戸時代までは源頼朝を祀っていました。
由緒: 康元元年（1256年）に創建されたと伝えられています。社殿は過去に数回改築されており、大正13年の関東大震災で倒壊しましたが、氏子の方々の尽力により再建されました。2009年には放火により消失しましたが、2012年に再建されています。
祭事: 例大祭（9月28日）、祈年祭（4月11日）、新嘗祭（11月28日）、七五三（11月28日）など、多くの祭事が行われています。
その他: 神社の裏手には白旗山公園があります。

白旗神社（横浜市戸塚区平戸町）

所在地: 神奈川県横浜市戸塚区平戸町302番地
祭神: 源頼朝
由緒: 乾元元年（1302年）9月9日に鎌倉の相承院の前住元智によって勧請されました。もともと東福寺の鎮守として発足しました。明和6年（1769年）には、相承院を通じて、御霊代として「右大将家（頼朝公）の御鬢髪三筋」が送られました。
祭事: 例大祭（9月16日〜18日）、新嘗祭（11月28日）、七五三（11月28日）などが行われます。
その他: 敷地内には鎌倉古道が通っています。

白旗神社（三浦市）

所在地: 神奈川県三浦市初声町和田1746番地
祭神: 天照大神、和田義盛
由緒: 弘長3年（1263年）に和田義盛を白旗明神として祀ったのが始まりです。

まとめ

白旗神社は、源氏ゆかりの神社として、各地で信仰を集めています。特に神奈川県には多くの白旗神社が存在し、それぞれ異なる歴史と由緒を持っています。これらの神社を訪れることで、源氏の歴史や文化に触れることができるでしょう。

出典

『大日本地誌大系』第39巻、第40巻
品濃白旗神社公式サイト

関連文献

『大日本地誌大系』第40巻

関連項目

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