白林寺

白林寺（はくりんじ）

白林寺は、愛知県名古屋市中区に位置する臨済宗妙心寺派の寺院です。この寺は、山号を東海山と称し、歴史的背景を持つ重要な寺院として知られています。特に、尾張徳川家に仕えた成瀬家に深く関わる寺院であり、代々成瀬家の菩提所としての役割を果たしています。

歴史的背景

白林寺の設立は1625年（寛永2年）に遡ります。尾張藩主の徳川義直が妙興寺から僧侶である蘭叟紹秀を招き、成瀬正成のためにこの寺院を建立しました。その後、寺院は成瀬家の歴代の菩提を葬る場所となり、寺領は100石に及びます。

1626年（寛永3年）と1814年（文化11年）には火災に見舞われ、その都度再建が行われました。江戸時代中には、寺院の歴代の住職たちがみな妙心寺に出世するなど、寺自体もその名声を高めていきます。特に、歴代住職は紫衣地を身にまとい、その威厳を示していました。

1945年（昭和20年）の名古屋大空襲では、寺の山門と御霊屋を除いて焼失してしまいましたが、戦後には元の地に再建されました。この復興の過程で、墓地は平和公園に移されましたが、白林寺の歴史的意義は失われることなく継承されています。

白林寺の墓地には成瀬家の墓地があり、大きな墓碑が立っています。これらの墓碑は圧倒的な存在感を放っており、訪れる人々に強い印象を与えます。また、白林寺は尾張柳生家の菩提所でもあることから、この地域の歴史においても重要な位置を占めています。

拝観情報

白林寺は現在、一般の拝観は行っていません。そのため、訪れる際には事前に情報を確認しておくことが望ましいでしょう。

所在地とアクセス

白林寺は、愛知県名古屋市中区栄3丁目25-18にあります。最寄りの交通機関は名古屋市営地下鉄名城線の矢場町駅で、ここから徒歩でのアクセスが可能です。

まとめ

白林寺は名古屋市における歴史的な寺院であり、尾張徳川家や成瀬家に深く関与してきた場所です。戦災を経て復興され、成瀬家の巨大な墓碑が訪れる人々を迎え入れています。一般拝観は行っていないため、訪問時には事前に確認が必要です。名古屋市の歴史を感じることができる貴重な場所と言えるでしょう。

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