白百合学園中学校・高等学校

白百合学園中学校・高等学校について

白百合学園中学校・高等学校は、東京都千代田区九段北に位置する私立の女子校です。この学校は、カトリックに基づくミッションスクールとして運営されており、その名前には「白百合の花のように清らかでありながら強い女性を育てる」という意味が込められています。特に、ジャンヌ・ダルクを象徴として掲げ、強さや誠実さを兼ね備えた女性を育成することを目指しています。

歴史の歩み

学校の歴史は1878年に遡り、フランスのシャルトル聖パウロ修道女会から3人の修道女が日本に到着し、函館での教育活動を始めたことに始まります。1881年には、神田猿楽町に学校を設立し、その後女子仏学校に改名され、1910年に仏英和高等女学校として知られることになります。

歴史の中で、白百合学園は数回の災害に遭遇し、1913年の三崎大火や1923年の関東大震災で校舎を失いました。それでも、1927年に九段に新たな校舎が完成し、1935年には学校名を白百合高等女学校に改名しました。1945年には米軍の空襲により再度校舎が全焼するも、1947年には新たに中学校が設置され、1948年には高等学校も設立されました。2019年には新たにポーリニアンホールが完成し、さらに充実した教育環境を整えています。

教育理念と特徴

白百合学園では、キリスト教に根ざした価値観を大切にし、社会に対して愛の心を持って奉仕できる女性を育てることを理念としています。この教育理念の中心には、「愛徳」「勤勉」「従順」といった3つの価値観があり、互いの大切さを理解し、能力を高め、真の自由を享受することが求められています。

さらに、国際的な視野を持つ人材の育成を目指し、英語とフランス語の習得が重視されています。これにより、生徒は希望する進路に向けて必要な能力を身につけることができます。

学校行事と時間割

白百合学園では、年間を通じて多彩な行事が企画されており、生徒たちは多くの経験を積むことができます。主要な行事には入学式、健康診断、中間試験、学園祭、卒業式などがあり、特にクリスマスミサや学園記念ミサでは全校生徒が合唱を行います。

時間割は、朝の登校から始まり、朝礼や授業を経て放課後には課外活動が行われます。各曜日には特別な朝礼が設けられており、さまざまな言語での祈りや歌が奉納されます。特にフランス語を用いた活動も盛んで、年に一度の「フランス語フェスティバル」が開催され、他校との交流が図られています。

制服と校内生活

本校の制服は、セーラー服を基本にしたデザインで、襟とネクタイには特徴的な3本の線があります。校章の刺繍が施された伝統的なもので、着用が義務付けられています。2023年からは、制服や体操服の取り扱い業者が変更され、新たなスタイルが導入されています。学内ではタブリエと呼ばれるエプロンを着用し、調理実習の際には専用の学習服が必要です。

著名な卒業生

白百合学園の卒業生には、多くの著名人がいます。書家の安倍洋子、華道家の勅使河原霞、料理研究家のバーバラ寺岡など、さまざまな分野で活躍する女性が多数在籍しています。また、政治家やアナウンサーといった職業の卒業生も多く、その活躍が学校の名声を高めています。できるだけ多くの卒業生が自らの強みを活かし、社会に貢献することが期待されています。

おわりに

白百合学園中学校・高等学校は、長い歴史を誇り、信仰に基づく教育を通じて優れた女性を育て続けています。その教育理念や学校の特色は、今後も引き継がれ、さらなる発展が期待されます。

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