白石一典

白石 一典（しらいし かずのり）の競馬人生

白石一典は1946年8月20日に福島県に生まれた日本の元騎手で、1968年に競馬界にデビューしました。彼のキャリアは、初勝利を収めた瞬間から始まり、多くの勝利と共に数々の名馬とドリームを語り合いました。

デビューと初勝利

白石は1968年3月8日、東京・橋本輝雄厩舎から騎手としてスタートを切りました。同日の中山競馬場で行われた第3レース、障害5歳以上オープン競走「フジノホマレ」で初騎乗かつ初勝利を飾り、その日は他にも古賀俊次が勝利を収めており、1962年以降では6年ぶりに同日に二人が初勝利を達成したことが話題となりました。

初勝利の日、白石は競馬界の期待の星として注目されました。さらに同年の3月31日には中山で平地レースにおいても初勝利を手にしました。6月15日には東京で一日二勝を達成し、10月19日と20日には二日連続で勝利する好調さを見せました。特に、年末に行われた中山大障害（秋）ではフジノホマレに騎乗し、堂々の2着に入賞しました。

競技成績

初年度の1968年には21勝をマークし、その内訳は平地が5勝、障害が16勝でした。以来、1971年まで彼は4年連続で二桁勝利を記録し、初年度の21勝は自身の最高勝利数となりました。1969年には障害レースでさらなる飛躍を遂げ、特に中山大障害（春）ではロイタンで2着を獲得し、東京障害特別（秋）ではオンワードピーターを駆って重賞初勝利となる栄光を手にしました。

その後の1971年には中山大障害（春）ではフォースターフに騎乗しましたが、勝利者から大差の3着に終わっています。これ以降、平地のレースでの勝利数が障害のそれを上回り始め、1973年からはムアージターフとのコンビで成功を収めました。同年にはセントライト記念で、イチフジイサミを重賞勝利に導き、白石も平地重賞初のタイトルを手にしました。

振り返りと退役後

1974年にはアメリカジョッキークラブカップでタケホープの3着に入るなど、数々の名レースを経験。しかし1975年にはアラブ王冠（秋）で最後の重賞勝利を挙げるものの、1976年以降は再び障害の勝利数が平地を上回り始め、1978年にはついに自己最低となる0勝に終わります。

1982年10月24日のレースを最後に勝利がなくなり、1984年には現役を引退しました。引退後は厩務員として新たな道を歩むことにしましたが、2009年には厩舎で馬に事故に遭うという不運も経験しました。立ち上がり、競馬界に貢献し続けている彼の姿勢には、多くの人々からの敬意が寄せられています。

主な騎乗馬

白石一典が騎乗した馬の中でも特に印象深いのは、1969年の東京障害特別（秋）で勝利を収めたオンワードピーター、1973年にセントライト記念で導いたヌアージターフ、そして1975年のアラブ王冠（秋）で重賞勝利を挙げたハマセイユウです。これらの名馬と共に歩んだ彼の競馬人生は、その後の日本競馬の歴史に刻まれることでしょう。

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