白石市文化体育活動センター

白石市文化体育活動センター（ホワイトキューブ）

宮城県白石市にある白石市文化体育活動センターは、多目的ホールとして地域住民に親しまれています。愛称の「ホワイトキューブ」は、そのユニークな外観に由来します。竣工当初は公募により「キューブ」という愛称が選ばれました。

概要

1997年3月に、コンサートホールとアリーナを備えた多目的ホールとしてオープンしました。施設の管理は、白石市文化体育振興財団が指定管理者として行っています。

コンサートホール

特筆すべきは、コンサートホールの音響設計です。オルガン音楽の演奏を前提に設計されており、残響時間は空席時で3.9秒、満席時でも2.2秒と、日本屈指の長さを誇ります。これは、オルガンや宗教音楽の演奏に最適な環境を提供します。内外装は世界初のガラス張り構造で、自然光が差し込む明るい空間を実現しています。また、ホールには大林徳吾郎氏設計の115ストップを有するパイプオルガンが設置されています。

アリーナ

アリーナはバスケットボール4面分の広さを持ち、NBAの公式戦で使用される可動床と2,048席の可動式座席を備えています。バスケットボールをはじめとする屋内スポーツの大会にも利用され、かつてはバスケットボール日本リーグ（JBL）の「白石シリーズ」も開催されていました。

設計思想

コンサートホールの音楽監督は作曲家の三枝成彰氏が務め、当初からオルガン演奏に適した音響設計が重視されました。吸音材を一切使用せず、アクリル製の特注椅子を採用することで、残響時間を最大限に延ばしています。設計者の堀池秀人氏は「屋外にいるような明るいオーディトリウム」を、当時の白石市長は「これまでのホールの概念を捨てた特徴あるホール」を構想し、ガラス張りのコンサートホールが実現しました。

歴史

1995年7月21日：起工式
1996年12月20日：愛称が「キューブ」に決定
1997年3月：竣工
1997年5月14日：落成式
1997年6月27日〜29日：「白石キューブ・オープニング記念コンサート」開催
2022年3月17日：福島県沖地震で天井などが崩壊する被害

受賞歴

第39回 BCS賞（1998年）
第13回 日本建築士会連合会賞 優秀賞（1998年）

アクセス

所在地：宮城県白石市東鷹巣2-2
鉄道：
東北新幹線 白石蔵王駅下車、徒歩約5分
東北本線 白石駅下車、車で約5分
高速道路：東北自動車道 白石インターチェンジから車で約15分
駐車場：230台

その他

2020年東京オリンピックに向けて、ベラルーシ新体操代表チームの事前合宿が2017年から2020年にかけて行われました。
エントランスには、ゲーム「戦国BASARA」シリーズの伊達政宗公騎馬像が展示されています。これは、カプコンから白石市に贈呈されたものです。

ホワイトキューブは、音楽、スポーツ、文化など、様々な活動を通じて地域を盛り上げる拠点として、これからも多くの人々に利用されることでしょう。

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