白神 (敷設艇)

白神（しらかみ）

白神は、日本海軍の敷設艇であり、測天型敷設艇の2番艇として知られています。1939年4月25日に東京石川島造船所で竣工し、横須賀鎮守府に配属されました。特に太平洋戦争開戦時には、大湊警備府の大湊防備隊に所属し、北方方面での哨戒任務や船団護衛、機雷敷設などを行っていました。

艦歴

白神の艦歴は波乱に満ちています。1942年11月17日には宗谷方面部隊に転属され、連絡船の護衛に従事します。その後、26日に津軽部隊に編成変更され、28日には大湊に戻りました。1943年4月3日には、八戸沖で水上偵察機が油膜を発見し、その後に「白神」と特設駆潜艇「文山丸」による爆雷攻撃が行われました。この攻撃によって、アメリカ潜水艦「ピカーレル」を撃沈した可能性が高いとされています。

しかし運命は厳しく、1944年3月3日には、荒天の中で得撫島南方において「日蘭丸」と衝突し、大破を引き起こしました。この事故により、白神は曳航できなくなり、3月5日には船体が切断されて沈没してしまいました。艦艇としての歴史は、1944年5月10日に除籍されることによって幕を閉じます。

歴代艇長

白神において重要な役割を果たしたのが艤装員長である鈴木重少佐です。彼は1938年12月15日に就任し、艦艇の運用や指揮に関与しました。彼の存在は白神の運用にとって非常に重要であり、艦艇の性能を最大限に引き出すために尽力しました。

同型艦

白神と同型の艦艇には、測天 [II]、巨済、成生、浮島があります。これらの艦艇は、その性能や役割において白神と同様の特性を備えており、日本海軍の戦力として重要な役割を果たしました。

参考文献

白神に関する情報は、いくつかの著作や資料から得られています。特に、雑誌『丸』編集部による『写真 日本の軍艦 第14巻 小艦艇Ⅱ』や、防衛庁防衛研修所戦史室による『戦史叢書 海軍軍戦備<1> 昭和十六年十一月まで』、そして木俣滋郎の『潜水艦攻撃 日本軍が撃沈破した連合軍潜水艦』などが参考になります。これらの文献を通して、読者は白神の艦歴やその重要性についてより深く理解することができるでしょう。

以上が白神の概要と艦歴についての詳細です。彼女の航跡は、太平洋戦争という大きな歴史の中で、また一つの物語を語り継いでいます。

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