白雀

白雀（はくじゃく）は、五胡十六国時代に後秦の君主であった姚萇（ようちょう）の治世において使用された元号です。具体的には、384年4月から386年4月までの約2年間にわたって用いられました。

この元号の存在を示す史料として、トルファンで発見された出土品が挙げられます。この出土品には「白雀」の文字が記されており、当時の歴史研究において重要な手がかりとなっています。しかし、この元号の解釈については、研究者の間でいくつかの見解が存在します。

一つの説は、この元号が後秦によって実際に使用されていたことを示す証拠であるというものです。この説によれば、後秦の勢力がトルファン地域にまで及んでいた可能性が示唆されます。しかし、別の説では、この元号は高昌国が独自に定めたものであり、後秦とは直接的な関係がないと主張されています。高昌国は、トルファンを中心に栄えたオアシス都市国家であり、独自の文化や政治体制を有していました。

したがって、トルファン出土の「白雀」元号が、後秦のものか高昌国のものかという問題は、五胡十六国時代史や高昌国の歴史を研究する上で重要な論点となっています。今後の研究の進展によって、この謎が解明されることが期待されます。

参考文献

* 李崇智『中国歴代年号考』（中華書局、2004年）

西暦・干支との対照表


この表は、白雀の元号が使用された期間と、その期間に対応する西暦および干支を示しています。歴史研究や年表作成の際に役立つ情報です。

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