白雲 (白雲型駆逐艦)

白雲（しらくも）

白雲は、大日本帝国海軍に属する駆逐艦であり、その名は白雲型駆逐艦の最初の艦艇を示しています。この艦は特に、同名の初代駆逐艦と区別するために「白雲 (初代)」「白雲I」とも呼ばれています。その歴史には、多くの事件や戦闘が刻まれており、軍事史の中でも特異な存在です。

艦歴

白雲は、初めは「第十五号駆逐艦」として1901年の10月1日に進水し、翌年の2月13日にイギリスのソーニクロフト社で竣工後、日本軍として編入されました。艦は1902年2月27日に日本へ回航され、同年5月30日に呉港に到着しました。

艦がその名を広めたのは、1904年に発生した日露戦争の際でした。白雲は第1艦隊第1駆逐隊に所属し、旅順口攻撃や黄海海戦に参加することでその存在感を示しました。1905年には日本海海戦にも参加し、艦は第2艦隊第4駆逐隊に所属していました。

艦の種別は1905年12月12日に駆逐艦に変更され、1912年8月には三等駆逐艦に格下げされました。在籍中も数々の戦闘に参加し、その役割を続けました。特に1914年の青島の戦いへの参加は、艦の歴史の重要な一ページとなっており、その後1922年4月には特務艇（二等掃海艇）に類別変更され、1923年には雑役船としても活動しました。

最終的に、白雲は1925年7月21日に豊後水道の姫島沖で実艦標的として使用され、撃沈処分されることとなりました。これにより、艦としての長い歴史に幕を下ろしたのです。

艦長の履歴

白雲の艦長たちは、歴代で多くの軍人がその責任を負いました。初代の艦長は狭間光太少佐で、1901年10月22日から続けて艦を指揮しました。その後の艦長には数々の名将が名を連ねており、1905年12月からは鎌田政猷少佐、角田貫三大尉、森本義寛少佐などが任命されました。

艦の指揮にはさまざまな人材が関与し、艦の運命を共有しました。これには、艦が成し遂げた多くの業績や戦績が反映されています。艦長たちはそれぞれの時代において艦を操縦し、任務に精励しました。その中でも特に2回目の艦長である鎌田少佐は、艦の戦闘力と戦略的な判断力が求められた時期に艦を導いています。

参考文献

この艦に関する詳細な記録は、以下の著書や資料にまとめられています。

• - 『海軍制度沿革 巻八』
• - 『日本海軍史』第7巻、第9巻、第10巻
• - 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』普及版
• - 『写真日本海軍全艦艇史 Fukui Shizuo Collection』

これらの資料により、白雲の歴史と艦としての役割が明確に記されています。

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