百石町小路

百石町小路について

百石町小路（ひゃっこくまちこうじ）は、青森県弘前市に位置する地名で、江戸時代から現在にかけて存在する町です。郵便番号は036-8351で、2017年の時点では人口が45人、世帯数は25世帯という小さな町です。この町は弘前市の中心部にありながら、その歴史や文化を色濃く残しています。

地理

百石町小路は、元寺町小路と隣接しており、元寺町と百石町を結ぶ重要な位置にあります。町の北部は東長町に接し、東部から南部は百石町、南部から西部には下鞘師町、西部には元寺町小路が隣接しています。この地理的な条件により、百石町小路は様々な町と連携しながら独特の文化を形成しています。

歴史

百石町小路の歴史は古く、正保3年には侍屋敷が所在していたことが記録されています。さらに、慶安2年には屋敷が17軒あり、ほとんどが武家屋敷であったことが弘前古御絵図に示されています。この時期から住民や土地の使用状況が明確に記録されており、江戸時代を通じて大工1人を除く全てが武士の住居でした。

寛文13年には10軒の武家屋敷が存在していたことが示されていますが、江戸時代の街並みや構造はこの頃から徐々に形作られていったと考えられます。延宝5年の記録では「細丁」という表現があり、寛政12年には「細小路」という名称も登場します。明治時代初めには戸数が17軒を数え、町域は「上は百石町より東長町に至る、折曲して長三十四間一尺あり、幅四間」と詳細に記載されています。

1882年にはフォーリー師によってカトリック弘前教会の教会堂が建立され、1934年にはその影響を受けた聖ヨゼフ幼稚園（現在の弘前カトリック幼稚園）が設立されるなど、この町はひとときの宗教的な中心地としても機能していました。

江戸期には弘前城下の一町であった百石町小路は、明治初年から明治22年まで弘前を冠称し、1899年に正式に弘前市に組み込まれました。地名の由来については確かなことはわかっていませんが、百石町の東側に位置することが影響していると考えられています。

教育と施設

百石町小路には教育機関として弘前カトリック幼稚園があります。この幼稚園は地域住民に密着した教育を提供しています。また、カトリック弘前教会は地域の文化的な拠点となっており、住民活動やイベントが行われています。小・中学校に通う場合の学区は、地域の市立学校に基づいています。

交通

交通面では、弘南バスが便利で、文化センター前（土手町循環100円バス）や弘前文化センター前（弘前バスターミナル - 神田線など）へのアクセスが容易です。これにより、周辺地域との繋がりが強化されています。

まとめ

百石町小路は、江戸時代から続く歴史ある町です。現在でもその魅力を保ちながら、地域の人々に愛される場所となっています。小さながらもその歴史的価値は高く、弘前市の文化や歴史を知るための重要なスポットとなっています。

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