百草園

京王百草園は、東京都日野市百草に位置する、多摩丘陵の一角にある美しい庭園です。1957年からは京王電鉄が管理しており、正式名称を京王百草園といいます。この庭園は、日野市指定の史跡および名勝としても知られています。

園内には、著名な歌人である若山牧水の歌碑や、俳人松尾芭蕉の句碑が設置されており、歴史と文化を感じることができます。また、約800本もの梅の木が植えられており、毎年2月から3月にかけて「梅まつり」が開催される観梅の名所としても有名です。

この地は、かつて多西吉富郷と呼ばれており、鎌倉時代には関東御祈祷所であった真慈悲寺が近隣にあったと考えられています。庭園の歴史は、江戸時代の享保年間に寿昌院殿慈覚元長尼が松連寺（のちに慈岳山）を再建した際に、庭園が造営されたことに始まります。その後、明治初期には松連寺が廃寺となり、百草園は地元出身の生糸商人である青木角蔵氏の所有となりました。1957年に京王帝都電鉄（現在の京王電鉄）に移管され、現在に至っています。

園内には、歴史的な建造物である松連庵や茶室の三檪庵、そして美しい心字池などがあります。また、寿昌梅と呼ばれる特別な梅の木も植えられています。

四季折々の自然を楽しむことができるよう、様々な催し物が開催されています。春には梅まつり（2月～3月）や新緑まつり（4月～5月）、秋には紅葉まつり（11月）が催され、多くの人々が訪れます。

庭園周辺には、七生丘陵散策コースや百草八幡宮、あしなが心塾・あしながレインボーハウスなどの施設があります。また、園内はドラマやCM、スチール撮影などのロケーション撮影にも利用されており、事前に申し込みをすることで可能です。さらに、松連庵や三檪庵は貸切利用も可能です（要事前申込）。

梅まつり開催期間中は、最寄りの百草園駅に京王線の一部の特急列車が臨時停車することがあります。ただし、百草園駅から庭園までは急な坂道が続くため、公式ページでは隣駅の聖蹟桜ヶ丘駅や高幡不動駅からタクシーを利用することが推奨されています。なお、駐車場は設置されていません。

関連情報として、百草園駅や京王電鉄の関連リンク、そして庭園の公式サイトのリンクも提供されています。

京王百草園は、豊かな自然と歴史、文化が調和した、訪れる人々に安らぎを与える庭園です。

もう一度検索