皆本勝弘

皆本勝弘（みなもと かつひろ）は、1972年7月2日に広島県広島市安芸区矢野で生まれた日本の元プロサッカー選手である。現役時代のポジションはミッドフィールダーを務め、中盤のあらゆる役割をこなせる汎用性の高い選手として知られた。

地元、広島市立矢野中学校のサッカー部で基礎を築き、後のプロ選手である佐藤康之氏とは先輩後輩の間柄であり、後にサンフレッチェ広島で活躍する森崎和幸・浩司兄弟とは後輩にあたる。進学した広島県立広島工業高等学校でもサッカー部に所属し、ここでも桑原裕義氏や梶山洋一氏といった先輩たちと共にプレーした。特に桑原氏とは、後にサンフレッチェ広島で再びチームメイトとなる運命的な繋がりがあった。

高校卒業後の1991年、当時の日本サッカーリーグに加盟していたヤンマーディーゼルサッカー部に入部した。ヤンマーでは着実に頭角を現し、1994年にチームがセレッソ大阪として新たなスタートを切った後も、引き続き主力選手の一員としてチームを牽引した。セレッソ大阪での活躍を経て、1998年には念願であった故郷のクラブ、サンフレッチェ広島への移籍を果たした。しかし、サンフレッチェでの在籍は短期間に終わり、その年のシーズン終了を待たずに戦力外通告を受け、プロサッカー選手としてのキャリアを終えることとなった。

現役引退後、皆本氏は故郷である広島県に戻り、多岐にわたる活動を展開している。地元で焼肉店を経営するなど、実業家としての顔を持つ一方で、2003年には元チーム監督である松田輝幸氏の勧めを受け、呉大学（現広島文化学園大学）に入学し、学問への探求も行った。また、サッカー界との繋がりも保ち続け、地元のジュニアサッカークラブである安芸FCでは、様々な年代の子供たちの指導に携わった。

そして、2006年には広島県安芸郡海田町に自身のサッカースクール、FC VERMEジュニアサッカースクールを設立した。現在はその代表として、自らの経験に基づいた指導を行い、地域におけるサッカーの普及と次世代を担う若い選手たちの育成に情熱を注いでいる。選手としてのキャリアを終えた後も、教育者や実業家として地域社会に貢献し続ける、その活動は多角的である。

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