盲目のヨシノリ先生〜光を失って心が見えた〜

ドラマ『盲目のヨシノリ先生〜光を失って心が見えた〜』

『盲目のヨシノリ先生〜光を失って心が見えた〜』は、2016年に放送された日本テレビ系の特別ドラマであり、実在する全盲の中学校教師、新井淑則の実体験を基にしています。この作品は、彼の教職生活や失明を経ての心の葛藤を描き、多くの視聴者の共感を呼びました。当日の平均視聴率は20.5%と高い数字を記録しました。

あらすじ

物語は、新井淑則の教え子である緒ノ崎快が、息子が生まれたことを報告するために淑則の自宅を訪れる場面から始まります。しかし、家の扉を開けたのは小さな女の子、彼の娘でした。その状況に好奇心を抱く緒ノ崎ですが、家の中には変わり果てた淑則がいました。視力を失った淑則は、かつての熱意が消え去り、失意の中で心を閉ざしていました。彼の妻、真弓は夫の様子に心を痛め、言い争いになるものの、「目は見えなくとも心はある」という言葉に触発され、淑則は再び教壇に立つ決意を固めます。

キャスト

主役の新井淑則役には加藤シゲアキ、そして妻・真弓役には沢尻エリカがキャスティングされました。また、大学の先輩である青井修平役には小泉孝太郎が出演。弱視の教師役には若林正恭、教え子役には小瀧望が登場します。さらには、ジャニーズJr.からも複数の若手俳優が名を連ねています。

制作背景

このドラマは、新井淑則の著書『光を失って心が見えた 全盲先生のメッセージ』を原作としています。脚本は水橋文美江が手掛け、演出は中島悟が担当しました。また、盲導犬や医事指導など、専門的な指導を受けながらリアリティのある描写がなされています。制作側は、特に重要なキャストの一人が逮捕されたため、急遽代役を立てて撮影を行うなどの困難を乗り越えながら、作品を完成させています。

放送後の反響

ドラマの放送後には、新井淑則のドキュメンタリーが『24時間テレビ』内で放送され、教え子との再会の様子が映し出されました。また、事前には新井自身が『世界一受けたい授業』に出たことも話題となり、多くの視聴者の共感を集めました。

この作品は、ただのドラマではなく、視覚障害を持つ人々がいかにして立ち向かうか、どのように希望を見出すかというメッセージを伝える感動的な物語であるといえます。

もう一度検索