直方市コミュニティバス

直方市 コミュニティバス

概要

直方市コミュニティバスは、市内に存在する公共交通機関が少ない地域への移動手段を提供することを目的に、2004年 9月15日に運行を開始しました。市の北東部、西部、南部、北西部、北部など、市内の広範囲をカバーするため、直方駅を拠点とした複数の路線が設定されています。

当初は上頓野線と鴨生田団地線の2路線でのスタートでしたが、利用者のニーズや地域の状況の変化に対応するため、路線の拡充が進められました。2005年6月1日には武谷線が新設され、さらに2014年10月15日には試行運行期間を経て植木線と感田線が本格運行を開始しています。その後も路線網の見直しや追加が行われ、2020年10月1日には赤地新入線が加わり、現在の路線網が形成されています。

本バスの運行事業は、地元タクシー会社で組織される直鞍タクシー協同組合が受託しています。運行経費は、運行を担う事業者、利用者からの運賃収入、そして直方市の公費負担がそれぞれおよそ3分の1ずつとなるように設定されており、運賃収入が経費の3分の1に満たない場合は、その不足分を市が補助する仕組みとなっています。

運賃制度については、運行開始当初は直方市中心部の既存バス路線（西鉄バスやJR九州バス）と経路が重複する区間において、途中のバス停での乗降を制限するクローズドドア制が導入されたり、他区間より割高な運賃（250円）が設定されている区間が存在しました。しかし、2019年10月1日以降は制度が改められ、乗車区間に関わらず大人200円、子ども100円の均一運賃が適用されています。また、大人障がい者は100円、子ども障がい者は無料といった割引制度も導入されました。この運賃改定と前後して路線の見直しも行われた結果、現在はクローズドドア制は廃止されています。運賃の支払いは乗車時の前払い方式となっています。

運行は平日のみで、日曜日・祝日および年末年始は全路線で運休となります。

沿革

2004年 9月15日：運行開始。鴨生田団地線、上頓野線の2路線でスタート（上頓野線は中央橋発着）。
2005年4月1日：ダイヤ改正。上頓野線の発着地を直方駅に変更。西鉄バスとの重複区間（直方駅 - 中央橋間）でクローズドドア制を導入。
2005年6月1日：ダイヤ改正。武谷線を新設。
2014年1月19日～3月15日：感田線・植木線の試行運行を実施。
2014年10月15日：ダイヤ改正。感田線・植木線が本格運行を開始。鴨生田団地線を西部運動公園経由でグァーグァー市場まで延長。上頓野線に停留所増設、一部便が湯野原経由となる。
2017年10月1日：ダイヤ改正。鴨生田団地線・植木線がサンリブのおがた店まで延伸。
2019年10月1日：ダイヤ改正。上頓野線のルートを大幅に変更。日曜日・年末年始を運休とする。運賃を均一化（大人200円）、障がい者割引を導入。
2020年10月1日：ダイヤ改正。赤地新入線を新設。植木線が減便。

路線（2023年12月改正時点）

現在の主な運行ルートと本数は以下の通りです。

鴨生田団地線：直方駅を起点に、市役所、鴨生田団地、西部運動公園などを経由しサンリブのおがた店へ至る路線。1日7本運行され、上り始発便は一部区間からの運行となります。
上頓野線：直方駅から市役所、林光寺団地などを経由し、市の北東部にある上頓野、竜王峡へ向かいます。1日6本運行されています。
武谷線：直方駅から市役所、尾崎、溝堀、猿田などを経由し、市南部の武谷、ゴルフ場方面へ向かう路線です。1日7本運行され、始発・最終便は一部停留所を通過します。
感田線：直方駅からサンリブのおがた店、湯野原、福智台団地などを経由し、行常集会所を結びます。上り6本、下り5本が運行され、始発便はサンリブのおがた店を通過します。
植木線：直方駅からサンリブのおがた店、下新入、天神団地などを経由し、筑前植木駅方面に向かう路線です。全区間運行は1日4本、直方駅と下町公民館を結ぶ区間便も設定されています。
赤地新入線：緑光苑を起点に、赤地、直方駅、鴨生田団地、西部運動公園を経由し、サンリブのおがた店へ至る比較的長いルートを持つ路線です。1日6本運行されています。

車両

主にトヨタ・ハイエースが使用されています。車両は仕様が統一されていますが、路線ごとに車体側面の帯の色で区別されています。かつては「なのはな君」という愛称で親しまれたカラフルなデザインの車両もありましたが、現在はすべて更新されています。また、緊急時などを除き、セダン型タクシー車両が定期的に使用されることはありません。

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