相川進

相川 進（あいかわ すすむ）

相川 進（あいかわ すすむ）は、1948年2月12日に東京都葛飾区に生まれ、2010年3月27日に62歳でその生涯を閉じたプロ野球選手です。主に内野手として、中日ドラゴンズ、そして近鉄バファローズで活躍しました。

来歴

若い頃、相川選手は佼成学園高校で野球部に所属し、今西啓介監督の指導のもと技術を磨きました。しかし、家庭の経済的な事情により、残念ながら高校を途中で退学せざるを得ない状況となりました。

1965年、相川選手はプロ野球の世界を目指し、中日ドラゴンズの入団テストに挑戦し、見事に合格しました。長身で力強い打撃が期待される大型内野手として、将来を嘱望されプロの門を叩きました。

中日ドラゴンズ時代

プロ入り2年目となる1966年シーズン、相川選手に初めて一軍の舞台でプレーする機会が訪れました。同年9月28日のことです。この試合で彼は代打として起用され、打席に入りました。対戦相手はサンケイアトムズ（現在の東京ヤクルトスワローズ）の投手、石戸四六です。相川選手が放った打球は、プロでのキャリアにおける最初の打席でありながら、見事にスタンドに飛び込む本塁打となりました。これはプロ野球史においても珍しい記録であり、彼の名前を一躍知らしめる鮮烈なデビューとなりました。

中日時代は内野全般を守ることができましたが、中でもセカンド（二塁手）やサード（三塁手）としての出場が特に多く見られました。

1968年のシーズンが終了したオフ、中日ドラゴンズと近鉄バファローズとの間でトレードが成立しました。相川選手はチームメイトの杉斉英選手と共に、吉沢岳男選手との交換トレードによって近鉄バファローズへ移籍することになりました。

近鉄バファローズ時代と引退

近鉄バファローズに移籍して迎えた1970年シーズン、相川選手はシーズン開幕戦から三塁手としてスターティングメンバーに起用されました。この年は年間を通じて41試合に先発出場するなど、これまでで最も多くの出場機会を得てチームに貢献しました。

しかし、プロ入り当初から期待されていた打撃面で、成績が思うように伸び悩みました。この打撃での課題を克服できず、相川選手は1971年のシーズンを最後に、プロ野球選手としての現役生活に幕を下ろす決断をしました。

その後

プロ野球を引退した後の相川選手の活動に関する公的な情報は少ないですが、2010年3月27日、左腎がんのため、62歳で逝去されました。

背番号の変遷

プロ選手として使用した背番号は以下の通りです。

中日ドラゴンズ在籍時:
1965年: 72
1966年 - 1968年: 50
近鉄バファローズ在籍時:
1969年 - 1971年: 33

短いプロ野球人生ではありましたが、歴史に残る初打席本塁打という記録とともに、相川進の名前は日本のプロ野球史に刻まれています。

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