相模屋食料

相模屋食料株式会社：革新的な豆腐で食卓に彩りを

相模屋食料株式会社は、群馬県前橋市に本社を置く、豆腐、厚揚げ、油揚げなどの製造販売を手掛ける食品メーカーです。1951年の創業以来、伝統的な製法を守りながらも、革新的な商品開発とマーケティング戦略で、豆腐業界に新風を吹き込んできました。代表取締役社長は鳥越淳司氏。

沿革：伝統と革新の歴史

相模屋食料の歴史は、1951年に「相模屋豆腐店」として創業したことから始まります。その後、1959年に有限会社相模屋を設立し、1978年には相模屋食料株式会社へと社名を変更しました。1970年代以降は、工場の増設や移転を行い、生産体制を強化。2000年代に入ると、有機大豆豆腐工場の開設や、豆腐工房おかべの郷の開店など、事業の多角化を進めました。

近年では、不二製油グループ本社からの石川サニーフーズ買収や、日本ビーンズの豆腐製造事業承継、関西での製造拠点設立など、M&Aや事業承継を通じて、事業規模を拡大しています。2019年には、京都タンパクをグループ会社化し、豆腐・油揚げの製造能力をさらに強化しました。

特徴的な商品展開：ザクとうふからBEYOND TOFUへ

相模屋食料の最大の特徴は、そのユニークな商品開発力です。特に有名なのは、機動戦士ガンダムとのコラボレーション商品「ザクとうふ」でしょう。これは、豆腐をザクの形にしたもので、その斬新なアイデアと完成度の高さから、大きな話題を呼びました。その後も、「ズゴックとうふ」や「ザクとうふデザート仕様typeD」など、様々なガンダム関連商品を開発し、豆腐の新たな可能性を切り開きました。

近年では、植物性食品の可能性を追求する「BEYOND TOFU」シリーズを展開。「マスカルポーネのようなナチュラルとうふ」や「モッツァレラのようなナチュラルとうふ ブラータ仕立て」など、従来の豆腐のイメージを覆すような商品を開発し、消費者の注目を集めています。また、「TOFU latte」や「BEYOND PIZZA」など、豆腐を原料とした新たな食品の開発にも積極的に取り組んでいます。

社会への貢献：現代版とうふ百珍

相模屋食料は、商品開発だけでなく、食文化の発展にも貢献しています。江戸時代の料理本『豆腐百珍』に着想を得て、現代版の『とうふ百珍』を公開。和食、中華、イタリアンの有名料理人が参加し、豆腐を使った100種類のレシピを紹介しています。これは、豆腐の多様な調理法を提案し、食文化の発展に貢献する試みとして評価されています。

テレビ出演と受賞歴

相模屋食料の鳥越淳司社長は、テレビ東京の経済番組「カンブリア宮殿」に出演し、その経営哲学や商品開発の裏側を語りました。また、「焼いておいしい絹厚揚げ」や「おだしがしみたきざみあげ」が、日本食糧新聞社制定の食品ヒット大賞を受賞するなど、その商品力は高く評価されています。

今後の展望：豆腐の未来を切り開く

相模屋食料は、これからも伝統を守りながらも、革新的な商品開発とマーケティング戦略で、豆腐業界をリードしていくでしょう。「おとうふ　いちばん。相模屋」というキャッチフレーズのもと、豆腐の新たな可能性を追求し、食卓に彩りを提供し続けることが期待されます。

相模屋食料は、単なる豆腐メーカーではなく、食文化の創造企業として、これからも社会に貢献していくことでしょう。

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