相模湾アーバンリゾート・フェスティバル1990

相模湾アーバンリゾート・フェスティバル1990

相模湾アーバンリゾート・フェスティバル1990（略称：サーフ'90）は、1990年4月28日から10月10日まで、神奈川県の相模湾沿岸で開催された大規模なイベントです。これにより、湘南地域の課題の解決策を探り、新しいムーブメントを生み出すことが目的とされました。

開催背景と目的

このイベントは、湘南なぎさプランの策定時に指摘された地域の問題解決を図るために始まりました。具体的には、相模湾での持続可能な開発や海洋環境の保全、人と海との共生を目指す取り組みを進めることが求められていました。そのため、神奈川県および相模湾沿岸の13市町が協力し、民間団体や企業と共に基金を設立し、大規模な相模湾イベントを主催しました。

メイン会場と参加者数

イベントの中心となった藤沢会場（湘南海岸公園）では、地域の特性を生かしたさまざまなプログラムが実施されました。ここでは特設された大規模な野外ステージ（渚のステージ）が特徴的で、毎週コンサートや演劇、映画上映が行われました。この期間中、藤沢会場には377万人が訪れ、相模湾全体では463万人が来場しました。開催されたイベントは550にのぼり、その費用は93億円で、企業からの協賛金が主な財源となりました。

主要イベントと国際交流

8月14日には、相模湾沿岸の13市町とオーストラリアのゴールドコースト海岸との友好提携を結ぶ調印式が行われました。また、10月には大磯プリンスホテルで「世界なぎさシンポジウム」が開催され、国内外から480名が参加しました。これをきっかけに国際的な交流が促進されました。さらに湘南カンヌ国際映画祭も開催され、むしろ映画界においても注目を集めました。

音楽と放送の試み

イベント中は、湘南地域の音楽シーンを盛り上げるために、「SHONAN FOLK JAMBOREE」というオムニバスコンサートも実施されました。また、レディオ湘南の前身となるイベント放送局、サーフ90エフエムが設立され、地域のルーツ音楽や情報を発信しました。

成果とその後の活動

フェスティバル終了後の提言に基づき、かながわ海岸美化財団の設立やビーチバレーの普及、レディオ湘南の開局などが実現しました。また、相模湾アーバンリゾート・フェスティバル1990協会が設立され、地域の振興に寄与しましたが、1999年に解散しました。

このように、相模湾アーバンリゾート・フェスティバル1990は神奈川県の文化や観光の発展に大きく寄与したイベントであり、地域の活性化を目指した取り組みの成功例として現在も語り継がれています。

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