相生発電所

相生発電所の概要

相生発電所（あいおいはつでんしょ）は、兵庫県相生市に位置する関西電力の火力発電施設です。こちらの発電所は1982年に運転を開始し、天然ガスと石油を主な燃料として使用しています。発電所は相生湾に面しており、相生港内に設けられています。

発電所は、1号機、2号機、3号機の計3つのユニットで構成されており、総出力は112.5万kWに達します。各ユニットは、1982年から1983年にかけて運転を開始しました。特に、1号機と3号機は2016年から天然ガスによる運転を開始し、環境への配慮を強化していますが、現在では運転を停止しています。

ふれあいつばきまつり

毎年3月下旬には「ふれあいつばきまつり」と呼ばれるイベントが開催されます。これは地域住民との交流を目的とした行事で、発電所が地域に密着した活動を行っていることを示しています。地域の人々にとっても、発電所が単なる電力供給の場以上の存在となるような取り組みです。

過去の経緯と課題

相生発電所は石油火力発電所であるため、国際的な原油価格の変動に敏感です。これにより、過去には経済低迷によって電力需要が減少し、各号機が長期にわたって停止する事態もありました。また、2011年の東日本大震災後には、原発の運転停止によって補填需要が高まり、一時的に稼働率が上昇しました。

現在の状況

2021年度には、1号機と3号機の稼働率が10%を下回りました。2022年8月には1号機と3号機が運転を停止している状況が続いています。運転開始から約40年が経過したこれらの機器については、2023年3月末をもって廃止されることが発表されました。

2号機のバイオマス転換

相生発電所の2号機は近年、燃料を木質バイオマスに切り替えるプロジェクトが進行中です。このために、2017年4月には三菱商事パワー株式会社と協力して「相生バイオエナジー株式会社」を設立しました。2号機は現在、運転を休止し、木質バイオマスに対応できるよう改造工事が行われています。運転開始は2023年1月を予定しており、再生可能エネルギーの利用促進を目指しています。

発電設備の詳細

• - 1号機

定格出力：37.5万kW
使用燃料：天然ガス、原油、重油
営業運転開始：1982年9月
天然ガス運転開始：2016年5月2日

• - 2号機

定格出力：37.5万kW
使用燃料：原油、重油
営業運転開始：1982年11月

• - 3号機

定格出力：37.5万kW
使用燃料：天然ガス、原油、重油
営業運転開始：1983年1月
天然ガス運転開始：2016年8月19日

このように相生発電所は、地域に根ざした活動をしながらも、様々な課題に直面しつつ進化を続けています。

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