相鉄本多劇場

相鉄本多劇場について

相鉄本多劇場は、1988年12月に神奈川県横浜市西区の「相鉄ムービル」内に開場した、民営の劇場です。本多劇場グループ代表の本多一夫氏と、建物オーナーである相模鉄道の協力によって設立されました。

劇場は、本多劇場グループが運営しており、下北沢以外で初めて、そして横浜初の小劇場演劇専用劇場として、映画館や商業施設が入る複合ビル「ムービル」の3階に設けられました。

特徴

相鉄本多劇場は、「ザ・スズナリ」や「駅前劇場」といった、同じ本多グループ系列の劇場と同様に、小劇場演劇に特化した構造と設備を備えていました。舞台は張り出しが可能で、客席は前半分が平土間桟敷席、後半分が固定椅子席となっていました。全椅子席時の客席定員数は184名です。

開館当初は、貸し出しを行わず提携公演のみを実施し、都内の小劇場劇団を招聘していました。しかし、その後、経営方針の変更や地元劇団、演劇関係者の要望により、開場から約2年後には貸館業務を開始しました。これにより、地元の小劇団も公演会場や稽古場として利用するようになり、横浜の演劇文化の振興に貢献しました。

横浜駅にほど近いという立地の良さから、多くの観客動員が見込めるため、地元劇団にとって積極的に利用される劇場でした。演劇公演だけでなく、落語などの伝統芸能や小規模なライブ、コンサートなども開催されていました。

劇場スタッフはすべて本多グループの社員で構成されており、演劇文化活動を側面からサポートする姿勢は高く評価されていました。毎月1回開催されていた文化交流会「横浜演劇サロン」には、多くの演劇関係者や演劇ファンが集まり、親睦を深めていました。

閉館とその後

2014年4月14日の「横浜演劇サロン」で年内の閉館が発表され、同年11月26日から30日に上演された『ソラリネ。#15“ニンギョヒメ”』を最後に、26年間の歴史に幕を閉じました。

閉館後、後継としてShibuya O-Groupを運営するシブヤテレビジョンにより、イベントスペース『Yokohama O-SITE』が2015年1月31日にオープンしましたが、こちらも2020年8月31日をもって営業を終了しました。

アクセス

横浜駅みなみ西口（通称：相鉄口）から徒歩約5分と、アクセスも便利な場所にありました。

関連項目

小劇場演劇

外部リンク

本多劇場グループ

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