真岡城

真岡城の概要

真岡城（もおかじょう）は栃木県真岡市台町に位置する中世の日本の城で、別名芳賀城とも呼ばれています。この城は、宇都宮氏に仕えていた芳賀氏の居城として知られています。

歴史

真岡城の建造にはいくつかの説がありますが、一般的には鎌倉時代の終わりである貞治元年（1362年）に芳賀高貞によって築かれたと考えられています。当初、御前城から移転してきた芳賀氏は、戦国時代の天正5年（1577年）に芳賀高継の手によって城を強化しました。彼は北条氏の侵攻に備え、城壁や堀を設け、より堅固な要塞としました。

しかし、1597年（慶長2年）には豊臣秀吉の命令で宇都宮氏が改易され、その結果、真岡城も廃城の運命をたどります。その後の江戸時代には、城の一部が徳川幕府の代官所の用途として利用されました。

現在の状況

現在、真岡城跡は真岡市立真岡小学校および城山公園として整備されています。城山公園内では、城の土塁や堀の名残を見ることができ、当時の面影を感じることが可能です。特に腰曲輪は比較的良好な状態で保存されており、城の構造を理解する手助けとなっています。公園内に位置する四の郭や、小学校近くにあった三の郭、二の郭、本郭の遺構が確認でき、その郭間は空堀で仕切られていましたが、現在は土塁がわずかに残るのみです。

城の構造

真岡城は連郭式平山城の特徴を持っており、平城に近い形状をしています。城の周囲には五行川や行屋川が流れ、これらの川から水を引いて水濠が設けられていたとされています。城郭は南北に並ぶように4つの郭が配置され、最南端には大手門があり、南から四の郭、三の郭、二の郭、本郭の順に連なっています。また、各郭の周囲には腰曲輪が存在し、本郭と二の郭の間には搦手門もあったと言われています。

このように、真岡城はその歴史的背景と構造的特徴から重要な文化財の一部として、地域の歴史を今に伝えています。遊歩道や公園として整備された現在でも、城の名残を感じることができる貴重なスポットです。

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