睡眠日誌

睡眠日誌とは

睡眠日誌（Sleep diary）は、睡眠手帳とも呼ばれ、個人の睡眠習慣を詳細に記録するためのツールです。具体的には、入眠時刻、起床時刻といった基本的な情報に加え、日中の活動、薬物やカフェインの摂取状況、就寝前の行動など、睡眠に関連する様々な要素を記録します。この記録は通常、数週間にわたって継続して行われます。

記録は、本人による自己申告だけでなく、看護者など第三者によって行われる場合もあります。

睡眠日誌の目的と効果

睡眠日誌は、医師と患者が睡眠状態についてコミュニケーションを取るための有効な手段です。特に、概日リズム睡眠障害の診断や治療においてその効果を発揮します。また、他の睡眠障害の治療効果をモニタリングする上でも役立ちます。

睡眠日誌は、アクチグラフなどの装置によるモニタリングと併用されることもあります。

医師にとっては、睡眠問題の原因を特定するための重要な情報源となります。患者自身にとっても、自身の睡眠に影響を与えている要因を認識するきっかけとなり、睡眠習慣の改善に繋がる可能性があります。睡眠日誌のデータに基づいて、より良い睡眠を得るための対策を自己診断することも可能です。

睡眠日誌に含まれる情報

睡眠日誌には、以下のような情報が記録されます。

起床時刻:
起床予定時刻
実際の起床時刻
起床が自発的であったか、目覚まし時計などの外部要因によるものであったか
ベッドから出た時刻
日中の状況:
気分（1-5段階評価や具体的な原因の記述）
眠気
昼寝（開始・終了時刻）
運動（開始・終了時刻）
薬物:
薬、睡眠導入剤、カフェイン、アルコールなどの摂取状況（名称、投与量、時間）
食事:
夕食の時間、種類、量
就寝前の行動:
就寝1時間前以降の活動（瞑想、テレビ、ビデオゲームなど）
就寝前のストレスレベル（1-5段階評価や具体的な原因の記述）
睡眠:
入眠時刻
入眠までの時間
夜間の覚醒状況（回数、時間、原因）
睡眠の質
夢の内容（良い夢か悪い夢か、快適さのレベル）

睡眠日誌の記録方法

睡眠日誌は、通常、グラフ用紙に手書きで記録され、1週間分のデータを1ページにまとめる形式が一般的です。専用のソフトウェアや、スプレッドシート、データベースソフトを利用することも可能です。オンラインサービスとして提供されているものもあります。

関連項目

睡眠衛生： 適切な睡眠習慣を身につけるための方法
セルフケア： 自身の健康を管理するための取り組み
患者教育： 疾患や治療に関する知識を患者に提供すること
日記の見本

外部リンク

Sleeplessness and Circadian Rhythm Disorder — synopsis by Mary E. Cataletto, MD on eMedicine, August 2008
* Charts and analyses of sleep conditions — Dr Piotr Wozniak and Prof. Edward Gorzelanczyk, with link to SleepChart application (Windows)

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