瞬間物質移送器

瞬間物質移送器（しゅんかんぶっしついそうき）

瞬間物質移送器とは、アニメ『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』に登場するフィクションの兵器です。この装置は、広義に転送装置とみなされ、主に敵艦の近くに自軍の機材を迅速に移動させるために設計されたものです。この技術は、ガミラス帝国の提督ドメルによって生み出され、七色星団でのヤマトとの戦闘において実際に使用されました。

諸設定と使用方法

瞬間物質移送器は、「瞬間物質移送機」としても知られ、特にガミラス帝国の艦船に搭載されていました。主に2基の複眼レンズ状の発生器からワープ光線が発射され、照射された領域内のあらゆる対象を任意の場所に転送できる能力を持っています。この装置は、デスラー艦やドメラーズII世、さらには新型デスラー艦にも搭載され、航空機としては重爆機に搭載されている設定になっていますが、劇中では未使用となることが多いです。

瞬間物質移送器の使用による戦法は「デスラー戦法」と呼ばれ、敵艦に対して完璧な奇襲を可能にします。この戦法により、敵の対応が遅れる間に攻撃隊を安全に送り込み、効果的な奇襲攻撃を展開することができます。しかし、この戦法には明確なリスクも存在しており、一度敵艦近くに移送された部隊は戻ることができず、反撃を受ける危険が潜んでいます。この短所をカバーするためには、高度な戦術運用が求められます。

劇中での描写

最初に瞬間物質移送器が登場したのは『宇宙戦艦ヤマト』の第22話での登場です。このエピソードでは、ドメルが指揮する艦隊がヤマトに対する先制攻撃を展開する際、その威力が発揮されました。後のシリーズや劇場版でも、デスラー艦やドメラーズIII世に搭載され、ヤマトに対する奇襲が描かれています。特に『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』においては、駆逐艦を瞬時に転送することで、ヤマトの全砲塔を無力化する場面が印象深いです。

リメイク作品における変化

『宇宙戦艦ヤマト2199』では、瞬間物質移送器の名称が「物質転送機」に変更され、技術的な設定が深められています。この作品では、次元の重複領域を拡張することで転送波を生み出し、短時間で敵に近づける機能力が強調されています。続く『宇宙戦艦ヤマト2202』や『宇宙戦艦ヤマト2205』でも、この技術は進化し、艦隊戦において戦術的な優位性をもたらす重要な要素となっています。

結論

瞬間物質移送器は、アニメ『宇宙戦艦ヤマト』の中でも特にユニークで効果的な兵器設定です。その奇襲能力と戦略的な柔軟性は、シリーズの魅力を高める要素となっており、様々な戦闘シーンで見ることができるため、多くのファンに印象を残しています。

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