瞳をとじて (平井堅の曲)

瞳をとじて

「瞳をとじて」は、人気シンガーの平井堅が2004年にリリースした楽曲であり、彼の20枚目のシングルです。これは東宝映画『世界の中心で、愛をさけぶ』の主題歌として特別に制作されました。平井堅の初の映画主題歌となり、作品と深く絡み合った内容が多くのリスナーに感動を与えました。

この楽曲は、映画の主人公であるサクが、高校時代の恋人アキからの最後のメッセージに向けた返信のような意味合いを持っており、平井堅が自ら作詞作曲を手掛けています。音楽の背景に映画のストーリーが存在することで、聴く者にストーリーの情景が浮かぶような力強さが備わっています。特にPVに出演した女優の奥田恵梨華は、楽曲の情感をより引き立て、視覚的にも印象を強くしています。

シングルは2004年5月10日付のオリコンシングルチャートで最高2位を記録しながら、累計出荷枚数は100万枚を超えました。この数字は作品の人気を証明しており、2004年度においては年間チャートで1位を獲得する快挙を成し遂げています。平井堅はこの曲によって、2004年度の『NHK紅白歌合戦』に3年連続で出演し、白組のトリの一つ前、全体で53番目にこの楽曲を披露しました。この年、NHKが行った紅白出場者選考アンケート「スキウタ」では、白組で6位にランクインしました。

カップリング曲として収録された「DESPERADO」は、アメリカのバンド、イーグルスの名曲のカバーであり、CMにも起用されました。平井堅自身もこのCMに登場し、広くアピールしました。

主な記録

この楽曲は、プラネットチャートではORANGE RANGE|ORANGE_RANGEの『花』に次いで2004年度の年間売上ランキングで第2位となり、『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』の年間パーフェクトランキングで第1位を獲得するなど様々な記録を打ち立てました。さらに、オリコンチャートにおいても映画タイアップの曲が年間1位を獲得することはこの楽曲が史上初めてであり、男性ソロ・アーティストのシングルが年間1位を獲得するのも小田和正以来13年ぶりのことでした。

著名なカバー

「瞳をとじて」は多くのアーティストによってカバーされています。日本国内では、2007年にG-Familiesが「バラードだ Let's Go…! 編」の形で、また、LOVERS ROCREW、ameji、中村あゆみ、布施明、杏里、森進一などがそれぞれ異なるスタイルでカバーをリリースしてきました。さらに、海外に目を向けると、香港のチェン・チョン・ケイや台湾のクリス・ユー、韓国のチョン・ジェウクなど、アジア各国でも多くのアーティストがこの楽曲を歌い継いでいます。

このように「瞳をとじて」は、その名曲としての地位を確立し、世代を超えて愛され続ける曲となりました。本楽曲の存在は、映画のメッセージを音楽を通じて伝え続ける重要な役割を果たしており、平井堅のキャリアにおいても大きな意義を持つ楽曲として記憶されています。

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