矢作栄蔵

矢作栄蔵（やはぎ えいぞう）は、1870年（明治3年）8月21日に埼玉県で生まれ、1933年（昭和8年）12月18日に生涯を終えた日本の農業経済学者です。東京帝国大学（現在の東京大学）で経済学部の教授と学部長を歴任し、農業経済学の発展に大きく貢献しました。法学博士の学位も有しています。

生涯

矢作栄蔵は、矢作八蔵の次男として生まれました。1895年（明治28年）に東京帝国大学法科大学政治科を卒業後、大学院に進学し、農業経済学を専門的に学び始めました。1901年（明治34年）には、東京帝国大学農科大学の助教授に就任し、翌年からは経済学研究のため、ドイツ、フランス、イギリスへと留学しました。1907年（明治40年）に帰国すると、東京帝国大学農科大学教授と法科大学教授に任命され、法学博士号を取得しました。その後、学部改編により経済学部教授兼農学部教授となり、さらに経済学部長にも就任しました。


その他にも、帝国学士院会員、帝国農会会長、農事電化協会会長、産業組合中央会理事、学士会専務理事など、数多くの要職を務めました。これらの活動を通して、学術界だけでなく、社会に対しても大きな影響を与えた人物であると言えるでしょう。

人物

矢作栄蔵は、宗教は臨済宗を信仰していました。趣味は茶道とゴルフで、多趣味な一面も持っていました。研究者としての活動だけでなく、文化的な活動にも関心があったことが伺えます。

栄典

1931年（昭和6年）4月15日には、その功績が認められ、従三位の位階を授与されました。

著書

矢作栄蔵は、研究の成果をまとめた著書も残しています。

* 『不動産銀行論』（巌松堂、1911年）

まとめ

矢作栄蔵は、農業経済学の分野で傑出した業績を残しただけでなく、教育者、社会活動家としても多岐にわたる分野で活躍した人物です。彼の功績は、日本の農業経済学の発展に大きく貢献し、後世に語り継がれるべきものです。

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