矢島羊吉

矢島羊吉について

矢島羊吉（やじま ようきち）は、1907年2月5日に長野県諏訪郡中洲村で生まれ、1986年11月26日に亡くなった日本の著名な倫理学者です。彼は東北大学の名誉[[教授]]であり、文学博士の学位を持ち、倫理学の分野で多大な貢献を果たしました。

生い立ちと学歴

矢島は、旧制長野県諏訪中学校を1923年に卒業し、その後、1926年には旧制第一高等学校文科甲類を卒業しました。東京帝国大学法学部に入学した後、1930年には同大学文学部倫理学科を卒業し、さらなる学問の道を歩むことになりました。彼の学問に対する情熱は、彼のその後のキャリアに大きな影響を与えました。

教職と研究

矢島は、1948年に東北大学文学部にて教授に就任し、1962年には『カントにおける自由の概念』という研究により文学博士号を授与されました。彼の学問の特徴として、倫理学の西洋思想、東洋哲学、特に仏教の倫理を融合させることを目指した点が挙げられます。彼は1971年に定年退官し、その後は東北福祉大学で教授として教鞭を執りました。

著作と業績

矢島羊吉は数多くの著作を残しています。彼の主な著作には以下のものがあります：

• - 『西洋倫理思想史』編（1961年、文理図書出版社）
• - 『倫理学の根本問題』（1962年、福村書店、東北大学教養選書）
• - 『カントの自由の概念』（1965年、創文社）
• - 『ニヒリズムの論理 ニーチェの哲学』（1975年、福村出版）
• - 『無常法 仏教思想研究』（1975年、以文社）
• - 『空の哲学』（1983年、日本放送出版協会 NHKブックス）
• - 『空の論理 ニヒリズムを超えて』（1989年、法蔵館）

また、矢島は共同著作としても活動しており、1972年には神保信一、新井恵雄と共編で『道徳教育の研究』を出版しました。

受賞歴

彼の研究と業績は、多大な評価を受けており、1977年には勲三等旭日中綬章を受賞しました。また、1983年には日本学士院の会員にも選ばれ、その功績が認められました。

彼の思想の影響

矢島の思想は、倫理学の枠を超えた広範なものであり、彼の研究は後の世代に多大な影響を与えました。特に彼の西洋と東洋、そして仏教思想に関する研究は、新たな視点を提供し、研究者たちが今後探求すべきテーマを豊かにしました。

まとめ

矢島羊吉は、日本の倫理学における重要な学者の一人であり、彼の偉業は今も語り継がれています。彼の著作や研究は、倫理学の深化に寄与しており、多くの後進に影響を与え続けています。

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