矢島賢

矢島 賢（やじま けん）について

矢島賢は、日本の音楽界において名を馳せたギタリストでありスタジオ・ミュージシャンです。1950年3月18日に群馬県前橋市で生まれ、2015年4月29日に65歳で亡くなるまで、数々の名曲にその名が刻まれました。特に1970年代から1980年代にかけて、日本の歌謡曲の黄金時代を支えた音楽家として知られています。

経歴

矢島は群馬県立渋川高等学校を卒業後、1969年に上京し、ベトナム戦争の影響もある中で在日米軍基地などで演奏を始めました。この頃、五輪真弓などのゲストと共演し、その腕前を磨いていきました。彼の才能はすぐに注目され、東芝レコードのプロデューサー渋谷森久に見出されました。

以降、矢島はバンド活動からスタジオ・ミュージシャンの道を歩み、郷ひろみの「男の子女の子」や山口百恵の「プレイバックPart2」、近藤真彦の「ハイティーン・ブギ」など、数多くのヒット曲に参加しました。セッション・ギタリストとしての彼の名声は高まり、多くのアーティストのレコーディングにも携わりますが、その活動が広く知られるようになったのは2000年代になってからでした。

1981年、矢島は先進的な音楽機器であるフェアライトIIを導入し、その後フェアライトIIIも導入して、都内でのホームレコーディングを開始しました。1982年には「矢島賢&ヴィジョンズ」名義でアルバム『REALIZE』を発表しました。

1984年には、妻の矢島マキ（田代真紀子）や岩沢幸矢とともに「Light House Project」を結成し、編曲を中心に活動を展開し、彼らの作品は多くの人に親しまれました。特に長渕剛は、矢島を「唯一頭が上がらないソロギタリスト」と称賛し、彼のために「海」を書いたと語っています。矢島のギターは長渕の楽曲において重要な役割を果たすことが多く、長渕もそのプレイスタイルを高く評価していました。

さらに、彼は2013年に「Guitar Magazine」に掲載されたロングインタビューで自らの音楽人生を振り返り、その影響力は衰えることなく、多くの後進のギタリストにも影響を与え続けています。

死去と遺産

2015年4月29日、矢島賢は65歳でこの世を去りましたが、彼の音楽に対する貢献は今も評価されています。死後の2016年には、『ニッポンの編曲家』というタイトルの本に彼の最後のインタビューが収められています。このように、彼の活動は多岐にわたり、数多くの楽曲にその影響を与えてきました。彼の存在は、日本の音楽シーンにおいて永遠に記憶され続けることでしょう。

ディスコグラフィー

矢島の音楽活動は多様で、アルバム『REALIZE』やサウンドトラック『YAWARA!』など、数々の作品に関わっています。編曲や作曲でも様々なアーティストとコラボレーションを行い、その幅広い才能を示しました。彼の音楽は多くの人々に愛され続けています。

矢島賢のエネルギッシュな演奏と、多彩な音楽に対する情熱は、今後も日本の音楽史に刻まれていくことでしょう。

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