男の子女の子

郷ひろみのデビューシングル「男の子女の子」

1972年8月1日、郷ひろみは『男の子女の子』というタイトルのシングルで華々しくデビューを飾りました。この楽曲は、彼のキャッチフレーズ「フォーリーブスの弟」としても知られています。新御三家の中で最も遅いデビューながら、彼はオリコンベスト10入りを果たした最初のアーティストとなりました。その成功は、当時の音楽シーンにおいて注目を集め、郷ひろみの人気を確立するのに大きく寄与しました。

デビューから数ヶ月後の1972年末、多くのアーティストが競い合う中、郷は「第14回日本レコード大賞」で新人賞を受賞。この栄誉は、彼の将来に対する期待を高めるものでしたが、最優秀新人賞は他のアーティストに渡りました。その後、彼は1973年末の『第24回NHK紅白歌合戦』にも出演し、彼の楽曲を広く知らしめました。

『男の子女の子』は、ジャニーズ事務所が郷の中性的な魅力を強調するための選曲をした結果生まれた作品です。この曲は、1960年代に一世を風靡したグループサウンズのアイドル的な存在であったオックスを意識したものとしても知られています。また、有名作曲家筒美京平が手がけた楽曲であり、彼が制作した多くの楽曲の中でも光る存在となっています。

この歌は、オックスの「ダンシング・セブンティーン」からの影響を受けているとも評されています。郷ひろみはその魅力的なパフォーマンスとともに、研ぎ澄まされた歌声で観客の心を掴みました。振付は小井戸秀宅が担当し、楽曲の表現に一層の深みを持たせました。

また、2001年にはアルバム『MOST LOVED HITS OF HIROMI GO VOL.1 〜Heat〜』において、この曲の2001年バージョンが収録され、「GO・GO」のコーラスが加えられました。これにより、当時のファンだけでなく新しい世代の聴衆にも新たな魅力を伝えることができました。

収録曲は、全曲が岩谷時子による作詞で、筒美京平による作曲・編曲が施されています。『男の子女の子』の他にも「夢をおいかけて」という曲が含まれています。

さらに、近年では多くのアーティストによるカバーも行われており、桑田佳祐は2013年のAAAイベント『昭和八十八年度! 第二回ひとり紅白歌合戦』でこの曲を再解釈しました。

参考文献

この楽曲の影響や背景については、矢野利裕の著作『ジャニーズと日本』に詳しく記されています。作曲家筒美京平の偉大さが伝わるCD-BOX『THE HIT MAKER -[[筒美京平の世界-]]』にも収録されています。彼の楽曲は、今もなお多くの人々に愛され続けています。

もう一度検索