矢崎滋

矢崎滋（やざき しげる）

1947年9月2日生まれの俳優で、東京都出身です。身長173cm、体重65kg、血液型はAB型とされています。

来歴

矢崎滋は東京教育大学附属駒場高等学校を卒業後、東京大学へ進学します。父親が言語学者であり、多言語を解する能力を持っていた影響で、若い頃からさまざまな印欧語や古典語に親しみました。彼は一時的に父と同じ道へ進むことを考えましたが、自らの才能と父の才能の違いを理解し、演劇の道を選びました。大学では文学部英文学科に在籍していましたが、中退し、舞台芸術学院夜間部を経て、1968年に劇団四季に入団しました。

劇団四季では、浅利慶太演出の『ブラックコメディ』で主役を務め、1974年にはフリーとなり、井上ひさしの『小林一茶』の主演で注目を集めました。その後、自ら東京芝居倶楽部を設立、座長として活動し、福山大学では演技と演出論を教えました。

2014年以降、彼の芸能活動は途絶え、2020年には引退を発表しました。引退の理由としては、芸能界での立場が弱くなっていったことや、ギャラが減少したことが影響しています。引退後は東北地方に移住し、静かな生活を送っています。彼はかつての仲間や親しい人々との関係を断ち、ある日、近隣でロケを行っていた役所広司のマネージャーに対して、顔を合わせるのを避けたこともあります。2021年には歌手の都はるみと共に東北での生活が報じられました。

人物

矢崎は阪神タイガースの熱心なファンであり、特に2003年にはリーグ優勝を大阪で見たいとの思いから、仕事を休み関西に滞在したことがあります。ただし、甲子園球場ではなく、ホテルでテレビ中継を観るという形でした。このエピソードについては、周囲から疑問の声もありました。また、彼は愛煙家としても知られています。

タモリなどからは、東京大学中退を「ムダに高学歴」とからかわれることもあり、その英語力を生かして翻訳業務も行っています。

家族

彼の父は、言語学者であり、アンデルセンの翻訳家として名高い矢崎源九郎です。さらに、叔父に法哲学者で大阪大学名誉教授の矢崎光圀がいます。

出演作品

舞台

彼の舞台作品には、劇団四季の『ブラックコメディ』や、井上ひさし作の『小林一茶』などがあり、その演技力が高く評価されました。

テレビドラマ

数多くのテレビドラマに出演しており、特に大河ドラマや連続テレビ小説での存在感を示しました。具体的には『草燃える』や『天皇の料理番』に出演しています。

映画

映画では『ひめゆりの塔』や『ミンボーの女』などの作品に出ています。

また、バラエティ番組やCM、ナレーション活動など多岐にわたる活動を行ってきました。

著書・翻訳

矢崎は『ボクの、こだわり。』という著書や、『映画の演技―映画を作る時の俳優の役割』の翻訳を行っています。

彼の多彩な活動とその独特な人生観は、多くの人々に影響を与え続けています。

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