知らなすぎた男

知らなすぎた男 (The Man Who Knew Too Little)

『知らなすぎた男』は、1997年に公開されたドイツとアメリカの合作によるシュールコメディ[[映画]]です。本作は、一見平凡な男が、ひょんなことから国際的な陰謀に巻き込まれていく様子をコミカルに描いています。

ストーリー

物語は、アメリカのアイオワ州でビデオ店で働くウォレス・リッチーが、ロンドンに住む弟のジェイムズを訪ねることから始まります。しかし、ジェイムズは重要な商談を控えており、ウォレスを邪魔者扱い。そこで、ジェイムズはウォレスを「ライブ劇場」という体験型演劇ゲームに参加させることにします。

渋々ゲームに参加したウォレスは、電話で指示された場所へと向かいます。しかし、その電話は、実はイギリス諜報部が殺し屋に送った暗殺指令の電話であり、ウォレスはそれをゲームの指示と勘違いしてしまいます。指定された場所で、ウォレスは国防大臣や英露の諜報機関が関わる英露首脳の暗殺計画を知るローリーと出会い、陰謀に巻き込まれていきます。

ウォレスは、自分が参加しているのが「ゲーム」だと信じ込んでいるため、諜報機関の追っ手から逃げながら、手に入れた暗殺計画が記された手紙を「シナリオ」の一部だと解釈し、自分の都合の良いように「シナリオ」を書き換えていきます。彼は、諜報機関との取引を行い、大金と引き換えに手紙を渡そうとします。しかし、ウォレスを本物のスパイだと思っていたローリーは、彼の無邪気な行動に失望し、彼と別れてしまいます。

ローリーを怒らせてしまったと感じたウォレスは、英仏首脳が参加する平和協定調印パーティーに乗り込みます。彼は舞踏団に紛れ込み、爆弾が仕込まれたマトリョーシカ人形を持ち踊り出します。そこに諜報員のブラバスキーが現れ、ウォリスを狙撃しようとしますが、弾丸がマトリョーシカ人形に命中し、時限装置が停止。暗殺計画は阻止されます。

ウォリスの行動に恐れをなした諜報機関のロジャーとセルゲイは、ウォレスに金を渡し逃げ出します。ウォリスは「ゲームが終わった」と満足し、大金を受け取ります。そして、ウォレスに恋をしたローリーとバカンスに出かけます。バカンス中、某国の諜報員が現れ、ウォリスを「凄腕スパイ」としてスカウトしますが、ウォリスは「舞台役者のスカウト」と勘違いし、快諾。新たな舞台の脚本を考え始めるという、コメディらしいオチで物語は幕を閉じます。

キャスト

ウォレス・リッチー - ビル・マーレイ（江原正士）
ジェイムズ・リッチー - ピーター・ギャラガー（藤原啓治）
ローリー（ローレライ） - ジョアンヌ・ウォーリー（坂本千夏）
ボリス・ブラバスキー - アルフレッド・モリーナ（小形満）
ロジャー・ダゲンハースト - リチャード・ウィルソン（沢木郁也）
セルゲイ・ニコラエヴィッチ - ニコラス・ウッダーソン（堀之紀）
ギルバート・エンブルトン - ジョン・スタンディング（岡和男）
ホーキンズ - サイモン・チャンドラー（河合義雄）
ルドミラ・クロポトキン博士 - ジェラルディン・ジェームズ（さとうあい）
バーバラ・リッチー - アンナ・チャンセラー（川浪葉子）
ユーリ - クリフ・パリシ（二又一成）
ディミトリ - ジョン・トムソン（古澤徹）
アナベル - ジャクリーン・フィリップス（弘中くみ子）
オットー - デクスター・フレッチャー（二又一成）
コンセーラ - イザベル・ヘルナンデス（弘中くみ子）
コクレーン - ロジャー・モーリッジ（伊藤栄次）
ビル - アシュリー・ガンストック（坂口侯一）
コーバーン - マルコム・ストーリー（菅原淳一）
フロー・シュースター - ケイト・ファウラー（定岡小百合）
SWATリーダー - バーナビー・ケイ（後藤史彦）
中年女性 - リンダ・ブロートン（火野カチ子）
婦警 - ジョセフィン・グラッドウェル（小野未喜）

評価

映画批評サイトRotten Tomatoesでは、32件のレビューに基づき、支持率41%、平均評価5.4/10となっています。

出典

知らなすぎた男 - allcinema
知らなすぎた男 - KINENOTE
The Man Who Knew Too Little - オールムービー（英語）
The Man Who Knew Too Little - IMDb（英語）
The Man Who Knew Too Little - Box Office Mojo（英語）
The Man Who Knew Too Little - Rotten Tomatoes（英語）

知らなすぎた男